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[関西U-16~Groeien~2015]夏遠征で自信の東大阪大柏原が奈良育英に快勝、初勝利で8位浮上!

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[8.27 関西U-16~Groeien~2015第8節 東大阪大柏原高 4-0 奈良育英高 伊勢ヴィレッジB]

 関西地域の強豪10校の1年生たちが長期にわたるリーグ戦を通して成長を目指す「関西U-16~Groeien(育てる)~2015」は27日、伊勢フットボールヴィレッジで第8節を行い、10位・東大阪大柏原高(大阪)が8位・奈良育英高(奈良)を4-0で下して8位へ浮上した。

 奈良を代表する名門校である奈良育英と昨年の総体、選手権予選でいずれも大阪8強入りした実力派の東大阪大柏原。奈良育英のCB嶋優弥が「奈良県で敵なしくらいな実力で、全国でもふつうに勝っていけるようなチームを目指していきたい」と掲げ、東大阪大柏原のMF朴晃史が「柏原はまだ全国出たことがないので、貢献したいです」と語るなど、それぞれ目標を持って日々のトレーニング、そしてこの「関西U-16~Groeien(育てる)~2015」に臨んでいる。

 この日、ともに下位からの脱出を目指す両チームの戦いとなった一戦はAチーム帯同や怪我の影響で主力クラスの大半が不在だった奈良育英相手に東大阪大柏原が快勝。初勝利を収めるとともに最下位脱出を果たした。前半、朴が「今までのグロイエンで一番良かったです。前半は集中していて攻撃の面でも相手からして怖いことをいっぱいできたと思います。ディフェンスでもファーストディフェンスをしっかり行けて、次のボールに対してもしっかり行けたと思います」と振り返った東大阪大柏原は、32分に朴のアシストからFW古田幸輝が決めて1-0で折り返す。

 だが、奈良育英は後半、MF稲本旭やMF丸西陽也の配球から相手の背後へボールを運んで攻めると、2分には右CKからMF徳本郁登が左ポストをかすめるヘディングシュート。8分にも徳本の意表を突くロングシュートがゴールを襲う。主導権を握って押し込んでいた奈良育英だが、この時間帯を持ちこたえた東大阪大柏原が連続攻撃。左MF中山拓海やFW西林恋の仕掛けからゴールへ攻めると17分、左サイドからの仕掛けでDFと入れ替わった中山がゴールエリアまで切れ込んで中央へ折り返す。西林のシュートのこぼれ球を最後はMF久保智大が押し込んで2-0とした。

 奈良育英は嶋が「あの失点は痛かったですね。チーム全体で攻めにかかっていたときにあの失点でチームが崩れてしまったような形になった」と悔やんだように攻めにかかっているところでの痛恨の失点。一方、畳みかける東大阪大柏原は22分、中盤を打開した朴からパスを受けたMF山下大樹がDFを振り切ってPAへ侵入すると、そのまま右足シュートを決めて3-0と突き放した。

 奈良育英はまず1点を目指して攻め返し、嶋の右足ミドルや徳本のドリブルなどサイド攻撃で反撃。だが、攻撃から守備への切り替えの遅れを東大阪大柏原に突かれてしまう。東大阪大柏原は34分にもサイドチェンジから右サイドの山下が丁寧なラストパス。これを受けた朴がDFを外して右足シュートを決める。奈良育英は40分にFW向井悠人の右クロスをFW棚田玲矢が合わせるシーンもあったが、GK大田寛樹中心に落ち着いた守りを見せた東大阪大柏原ゴールを破ることができず、無得点で敗れた。

 夏の静岡遠征などで自信をつけてきたという東大阪大柏原。朴は「夏休みの前まではみんな頑張っていたけれど、ちょっとバラバラだった。でも夏休みを通して、特に静岡遠征で強いところとやらせてもらって、結果は全然ダメだったんですけど、目的意識を持ってやったので帰ってきて自信を持てるようになった」とチームの成長について説明し、28日の最終節へ向けては「あしたの相手は初芝橋本で強いんで、きょう以上に集中してやりたいと思います」と力を込めた。一方、「(グロイエンでは)もちろん勝ちにこだわるなかで自分は失点をさせないこと。失点を防ぐようなプレーはもちろんなんですけど、攻撃にも積極的に絡めるようなプレーヤーに」と語った奈良育英の嶋は「きょうこんな大差で負けたので、あすは大差で勝てるようにしたい」と最終節の必勝を誓っていた。

[写真]後半22分、東大阪大柏原は山下(右)が3点目のゴール

(取材・文 吉田太郎)
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