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[関西U-16~Groeien~2015]U-22代表候補FW鎌田目標に成長する東山が履正社との熱戦制す!

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[8.27 関西U-16~Groeien~2015第8節 東山高 2-1 履正社高 伊勢ヴィレッジB]

 27日、関西地域の強豪10校の1年生たちが長期にわたるリーグ戦を通して成長を目指す「関西U-16~Groeien(育てる)~2015」第8節が伊勢フットボールヴィレッジで行われ、5位・東山高(京都)対6位・履正社高(大阪)戦は2-1で東山が競り勝った。

 高卒1年目のOB、FW鎌田大地のU-22日本代表候補選出に沸く東山と2年連続で全国高校選手権8強進出し、今夏の全国高校総体も8強入りと近年結果を残し続けている履正社。先輩たちの活躍に続こうと気合漲る両校の対決は東山が「走り勝った」。
 
 前半は「立ち上がりいつも悪いんですけど、この夏で変われてきた」(MF池田昌生)という東山が、「アップもあまり良くなくて、入りが悪くて、相手にペースを掴まれたというところが前半あった」(CB{{左居隼人})という履正社を1-0とリードして終える。前半38分にMF國領雄斗が出したDF背後へのパスからFW渡辺諒太郎が先制点を奪った。

 だが後半、選手間の距離を縮めてセカンドボールを支配した履正社が同点に追いつく。6分にはMF前園雄大の右クロスをMF安羅修雅が頭でゴール右隅へ流し込んで1-1。勢いづいた履正社はコンビネーション、サイドチェンジから局面での2対1の状況をつくり出して勝ち越し点を狙う。8分にはFW水本大佑が仕掛けから右足を振りぬき、14分にも右サイドから仕掛けたFW松田龍乃輔が右足シュートを放つ。

 加えて履正社は、競り合いや空中戦で強さを発揮していたCB左居が最終ラインからワンツーを交えて攻撃参加し、MF弓場大輝のスルーパスや左サイドの安羅を起点とした攻撃など多彩な攻めで勝ち越し点を狙う。だが、東山は守備範囲の広い守りで貢献していたGK大原晨陽や落ち着いた攻守を見せるCB三國哲平中心に2点目のゴールを許さない。

 逆にカウンターからFW吉岡翼やFW野村恭平がスペースを突く東山は29分、MF星野光亮のスルーパスから池田が右足で決勝ゴール。終盤、連続攻撃で東山ゴールへ迫った履正社は安羅が強引に放った右足ミドルのこぼれを弓場が押し込むもオフサイドの判定に泣くなど、2点目を奪うことができず。東山の池田が「東山はハードワークしてみんなで戦うというところがテーマというチームなので、そこでは負けてはいけないと思っているし、そういうところで自分もハードワークして最後勝ち切れたのは大きいと思います」と胸を張り、履正社・左居は「相手に走り負けているというところ、そしてセカンドボールも最後拾えていない。強く言われたのは運動量が相手よりも下回っているということ」と走り勝てなかったことに唇を噛んだ。

 東山は池田が「鎌田君がプロに行ったので自分もそういうところを目指していきたいと思っていますけれども、まだまだ足りないのでそこを求めていかなければならないと思います。(鎌田は)ボール取られないし、圧倒的な存在感があるんで凄いと思います」と語ったように、10代ながらもプロの世界で活躍する身近な存在のOBが選手たちの刺激、目標になっている。一方の履正社はプレミアリーグで連勝を収めているAチームが1年生たちの意識を高めている。左居は「練習でAチームに参加させてもらっているんですけど、(主将の)安田(拡斗)君とか全体をまとめるのが上手い。守備でもサボっている選手が少なくて、それが連勝につながっていると思います」。この夏まで「関西U-16~Groeien(育てる)~2015」で経験を積んだそれぞれの1年生たちが、先輩たちを目標に次のステップを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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