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[adidas cup in Sendai]創部20年目の小松市立、強豪との対戦で学んだことを注目の石川予選で発揮へ

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[8.13 adidas cup in Sendai 東北高 2-1 小松市立高 アディダスパーク]

 北海道・東北、関東、東海・北信越の強豪12校が強化を目指して参加した2015 adidas cup in Sendaiは8月13日、最終日の試合を行った。山本伸忠監督が「今年初参加だったんですけど、どのチームも全国目指すチームばかりで勉強になりました」と語った小松市立高(石川)は東北高(宮城)に1-2で競り負けたが、課題だった得点力の部分で結果が出たほか、守備面での粘り強さが向上するなど、今後へ向けて充実した大会となった。

 全国総体出場校の東北に1点差で敗れたが、小松市立は前半、フォアチェックで相手のミスを突いた服部智仁が先制ゴール。その後逆転を許したチームは後半、DFが一発で背後を取られるシーンもあったが、山本監督が「踏ん張って、追いかけてスライディングしてというところが変わってきた」という小松市立は鋭い飛び出しから好セーブを連発したGK山田祐斗の活躍もあって追加点を許さない。逆に1年生時から主力を担うFW高畑泉海と石田晃也の2トップが鋭い抜け出しからチャンスを連発。22分、「前にしっかり上がってプレスかけたり、そこから自分も攻撃参加して攻撃に厚みをかけたいということが自分のやりたいこと。きょうも継続的にやろうと思っていた」という左SB田中遼太朗のクロスを高畑泉海が中央で合わせたシュートがクロスバーを叩くなど同点ゴールを奪うことはできなかったが、それでもチームは変化を示して大会を終えている。

 山本監督は「自分たちで解決しようかなというのが出てきた。(相手の特徴を見て、考えて)自分たちで対応するのがついて来たと思います。今までだったら1失点するとこの世が終わったようなチームだったんですけど、何とか踏ん張れるようになってきたと思います」と口にする。また総体予選では1点差で競り負けたが、今回のadidas cupでは全試合で得点。田中は「どっちかと言うと、課題がまたたくさん出たなという印象です。でも、悔しい思いもした中で点決めることができたりしたというのは、良かったと思います。今回しっかり点取れたことは今後のリーグ戦や選手権で継続して、(一方で)失点が多いのでミーティングからしっかりと話し合って改善していきたい」と語り、高畑は「個人的には得点も取れて攻撃の軸としてやれることはやったと思うんですけど、まだまだ失点が多いし、追加点が獲れなくてなかなか自分たちのリズムでできなかったので早く2点目を取ることが課題だなと思いました」と課題も口にしつつ、前向きにとらえていた。
  
 08年の全国高校総体に出場している小松市立は今年、創部20年目を迎える。アディダスのユニフォームへ変えた年に全国総体初出場を果たしたという小松市立は今年、創部20年ということもあってユニフォームのデザインを変更。新デザインのユニフォームをまとい、昨年度の選手権全国王者・星稜高の存在で注目集まる石川県予選で躍進することが期待される。高畑が「普段できない相手ばかり。球際は相手の方が強くて、こぼれ球を拾われることが多かった」というadidas cup in Sendaiで学んだことを注目の石川県予選で発揮すること。高畑は「まず(昨年敗れている)鵬(学園)と当たって鵬に勝って、星稜に勝って、優勝したい」と力を込めた。

(取材・文 吉田太郎)

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