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全得点に絡むもミドルは不発、山口「精度はいきなり高まらない」

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 中盤の底で攻撃のタクトを振るった。前日に行われたカンボジア戦でW杯初出場初先発を飾ったMF山口蛍は、全得点に絡む活躍で、チームの3-0の勝利に貢献した。

 自陣に引いて守備に重心を置くカンボジアを攻めあぐねたハリルジャパンだが、前半28分に山口のパスを受けたMF本田圭佑がミドルシュートを叩き込んで先制。さらに後半5分には、山口のパスに反応したDF吉田麻也が同じくミドルシュートを沈めて2点のリードに成功した。

 そして後半16分、左サイドのDF長友佑都から中央でパスを受けた山口は、逆サイドへのパスが警戒されると感じると、鋭い縦パスを本田に打ち込む。その流れから、チーム3点目となるMF香川真司のゴールが生まれた。

 攻撃を操縦した山口だが、「もっと点を取れたと思う。崩しのバリエーションを増やしていかないといけないし、最後のパスの精度ももっと高めていかないといけない」と満足感は少なく、課題を多く挙げている。

 カンボジア戦を迎えるにあたり、引いた相手からゴールを陥れる、そして相手をゴール前から引き出す手段として、バヒド・ハリルホジッチ監督は中盤の選手にミドルシュートを強く要求。実際に本田と吉田がミドルレンジからゴールを記録したように、選手に意識付けされていたのは間違いない。

 山口自身も4本のミドルシュートを放つ積極性を見せたが、ゴールマウスを捉えることはできなかった。本人は「意識だけでなく、精度も問われる」と精度を課題としつつも、「1試合で精度がいきなり高まることはない」とも話した。「これから自分がどれだけ、そこに対してやれるかで変わってくると思う」。日本の大きな武器となるように、意識だけでなく精度も高めていく。

(取材・文 折戸岳彦)

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