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MLSは老人ホーム?コミッショナーが反論、中国やインドリーグは「20年前の私たち」

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 元イングランド代表のデイビッド・ベッカム氏がオーナーを務めるマイアミ(2018年にMLS参入予定)のスタジアム建設問題が前進しているようだ。英『BBC』が伝えている。そのインタビューのなかでリーグコミッショナーであるドン・ガーバー氏がMLSについて多くを語った。

 MLBのマイアミ・マリーンズの本拠地の隣であり、2008年に解体されたオレンジ・ボウルの跡地にスタジアムを建築することで、マイアミ・ベッカム・ユナイテッドグループはマイアミ市側と合意していた。現在は契約の細部を詰めている状況だ。ガーバーコミッショナーは「彼(ベッカム)は新たなスタジアム建設のために非常に努力してきた。ここ12~15か月と比べて、最近はより多くの進展があったんだ」と明かしている。

 2007年にレアル・マドリーからロサンゼルス・ギャラクシーへ加入したベッカム氏。その当時の契約にMLSのフランチャイズを所有権が含まれていたことが、マイアミでオーナーを務めることにつながっている。

 ベッカム氏のMLS加入がリーグとしても大きなターニングポインドだったと振り返るガーバー氏は「彼は我々の歴史の大部分なんだ。2007年に彼がMLSへやってこなかったら、今はなかった」とコメントした。

 急速な発展を遂げているMLS。なかでもブラジル代表MFカカの所属するオーランド・シティやNYシティの平均観客数は約2万1000人にのぼり、ホーム試合では計86万300人を越える人々がスタジアムへ集まっている。コミッショナーは「我々はもう幼児ではないんだ。きっと大学生の子供くらいにはなったね」とリーグの成長を表現した。

 今夏には元イングランド代表の37歳MFフランク・ランパードや同35歳MFスティーブン・ジェラード、イタリア代表の36歳MFアンドレア・ピルロらが加入したこともあり、「老人ホーム」と揶揄されることもある。

 しかしガーバー氏は「デイビッド・ベッカムは31歳のときにMLSへやってきた。代表チームでキャプテンだったマイケル・ブラッドリーは26歳でやってきたし、セバスティアン・ジョビンコはイタリア代表に選ばれていた28歳でユベントスからやってきたんだ」と説明。

「我々はこの夏、今まで以上の35選手もの補強をしたが、獲得選手の平均年齢は27歳だった。キャリアの終わりにやってきて、大きな契約を結んだ選手もいるが、その選手はごく一部と捉えているよ」

「ジェラードのLA、ランパードのNY。彼らがプレーすることで世界中から注目を集めている。しかしそれと同時に我々は育成プログラムに数百万ドルを投資しているんだ。先週末のダラスでは下部組織上がりの5選手がプレーしていた」

 また同氏は著名選手を獲得するという面からも、中国スーパーリーグやインドリーグをライバルと捉えているかと問われると、「インドや中国は20年前の我々の姿だね。彼らはまだまだ新しいリーグだ。私たちは駆け出しの段階は終えている」と語っている。

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