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[MOM1496]麻布大附FW峠優輝(3年)_アディショナルタイムにエースの仕事、「身体が勝手に反応した」決勝点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.20 全国高校選手権神奈川県2次予選2回戦 麻布大附高 2-1 武相高 桐蔭学園高G]

「あのシュートは練習していたので、身体が勝手に反応した感じでした。コースは良かったと思う。(決めた後は)頭真っ白になって……嬉しかったです」。

 麻布大附高は試合終了2分前の後半38分に同点に追いついて迎えたアディショナルタイム、MF大木健汰が右サイド、ハーフウェーライン付近から左足でアーリークロスを入れる。これにファーサイドで反応したFW峠優輝が切り返しでDFのマークを外すと、右足一閃。練習で磨いてきた一撃がゴール右隅へと突き刺さった。

 昨年からトップチームに絡んでいるが、今回の選手権予選は1次予選で1得点を記録しただけ。エースストライカーとして物足りない成績だった。「エースとしての自覚というか、ここまで選手権2次予選2試合目で点取っていなかったので取り続けていきたい」と宣言するFWにとっては特別なゴール。試合終了の笛が鳴ると、決勝ゴールを決めたヒーローはピッチに膝をつき、喜びをかみしめていた。

 劇的な決勝点でチームを3回戦へ導いた峠はサイドの崩しでの貢献度も高い。この日は連係から相手のSBの背後を取ってクロスへ持ち込み、仕掛けも見せるなど得点シーン以外にも好プレー。「崩しの時に背負ってタメをつくるか、自分で仕掛けるか、裏へ抜けるか整理できている」というFWは判断の良い動きでも逆転劇に繋がる活躍を見せた。
 
 だが現状に満足することはない。「苦しい時は自分で行きながら周りも活かして。自分でもシュートまで持っていけるし、仲間も活かせるFWになりたい」と峠。個でシュートまで持ち込む部分などより質を高めて、貪欲な姿勢でゴールを奪い続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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