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[国体少年男子]目標は憧れの西川超え、広島県のU-16日本代表GK大迫が示した1年前からの成長

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[9.27 国体少年男子1回戦 広島県 5-0 福島県 上富田スポーツセンター多目的グラウンド]

 広島県は5-0という快勝の中でU-16日本代表GK大迫敬介(広島ユース、1年)が抜群の存在感を放っていた。昨年、鹿児島県選抜の守護神として大会トップクラスのプレーを見せ、国体8強入りにを経験している大迫は2年連続の国体挑戦。「他にもいいGKがいると思うんですけど、(自分には)他のGKにはないキックやクロスの対応というのはあると思うので、そこは失敗することもあると思うんですけど、どんどんチャレンジして、どれだけ自分が全国で通用するのかチャレンジしていきたい」と意気込んだ。

 快勝の中でも見せ場をつくり、1年間の成長を示すプレーを見せた。この日は福島県の左サイドからの崩しで至近距離からシュートを放たれるシーンがあったが、「あれは日頃から練習しているパターンだったので最後まで動かないようにしてやりました」とギリギリまで動かずにニアサイドへのコースを消してシュートストップ。またカウンターから鋭く右サイドのスペースへ抜け出した味方選手の動きに合わせてロングキックを飛ばし、会場を沸かせた。このキックは本人にとっても納得のプレー。「自分もキックが武器だと思っているので、この試合1回はチャレンジしようと思っていたので、あそこでは味方がいいタイミングで走ってくれた。去年はひとつのパターン、遠くへ飛ばすことしかやってきていなかった。それが味方に合わせる練習をやってきて、さっき出たので成長してきていると思う」と頷いた。

 今シーズン、セカンドチームが参加しているプリンスリーグ中国で経験を積んできた大迫は夏の中断明けからAチームが出場している高円宮杯プレミアリーグで先発に定着。高校年代最高峰のリーグ戦で自身を磨いてきている。「きょうも自信もってプレー出来ました。(プレミアリーグでは)シュートを受ける場面というか、種類がちょっとフリーになったらどこからでも撃ってくる。準備の大切を学びました」。より高いレベルで揉まれ、その中で自分を高めてきている。

 目標の選手は「周作さんですね」ときっぱり。日常から日本代表GK西川周作(浦和)のプレーから勉強している。「昨日の試合の動画もダウンロードして携帯に入っていますし、それをホテルでずっと見て、会場に着いてからも見ました」。10チーム近いJクラブユース、そして高体連の強豪校が争奪戦を繰り広げた末、大迫は広島ユース加入を決めたが、それは西川が広島に所属していた時代にプレーを間近で見ていた先輩たちが広島にいることも理由のひとつだった。「西川周作さんを超えることも自分の目標としていますし、常に高い意識で日頃過ごすことを意識しています」という注目守護神が今大会、対戦相手の前に大きく立ちはだかる。

(取材・文 吉田太郎)
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