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[MOM1506]和歌山県GK森下尚人(近大新宮2年)_無名の「そこまで上手くない」守護神が歴史塗り替える立て役者に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.29 国体少年男子準々決勝 山梨県 0-1(延長)和歌山県 上富田スポーツセンター球技場]

 U-16日本代表FW加藤拓己擁する山梨県攻撃陣を90分間シャットアウト。初のベスト4進出へ大きく貢献した和歌山県のGK森下尚人(近大新宮高2年)は「ボク、そこまで上手くないんですけど、自分がやれることをしっかりやろうと臨んだことが無失点という結果に繋がったと思います」と謙虚に勝利を喜んだ。

 自己評価は決して高くないものの、試合中は相手アタッカーとの1対1をストップしたほか、相手のロングボールに対しても安定した対応。自信を持っているコーチングも90分間途切らせることはなかった。中村大吾監督も昨年から和歌山のゴールを守る守護神をマン・オブ・ザ・マッチに挙げていた。
 
 その守護神がこの日一番のシーンに挙げたのが前半24分に味方のハンドによってPKを与えた場面だった。山梨のエース・加藤と対峙した森下は加藤のシュートがゴール右外へ外れたPKについて「PK止めれてはないんですけど、威圧かけて外させたことで流れを少し引き戻すことができたと思いますし、先制点あげなかったということが良かった」。ゴールを“死守”したことを喜んでいた。

 所属する近大新宮高では全国経験がないが、合宿、遠征などで出た課題に取り組みながら成長し、注目集まる地元国体で堂々としたプレーを続けて快進撃の原動力となっている。「(チームメートたちの)刺激になれば嬉しい。近大新宮の名が少しでも広まっていけば」と森下。準決勝でも自分ができることをやり通して、和歌山のゴールを守りぬく。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)
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