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[MOM1507]神奈川県MF藤本寛也(東京Vユース、1年)_よりボールに絡み、差を生み出したU-17代表MF

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.30 国体少年男子準決勝 神奈川県 2-0 兵庫県 上富田スポーツセンター球技場]

 過去2試合よりもより多くボールに絡み、ドリブル、パスで存在感を発揮。そして2ゴールに絡んだ。神奈川県はU-17日本代表MF藤本寛也(東京Vユース、1年)が勝敗の差を生み出すような活躍。チームを決勝へ導いた。

「前回の2試合はうしろでバランス取ろうと思っていた。でも、きょうは自分が(攻撃の形を)つくろうと。前半は満足できなかったんですけど、後半はドリブル、パスとか、味方使ってワンツーとか、上手く味方使えて自分が行くこともできた」。神奈川がボールを支配する中で、スピードアップするスイッチの入れどころとなっていた藤本。また止める、蹴るの技術に自信を持つ司令塔は相手のプレッシャーをいなしてドリブルで前進し、決定的なラストパスを配球した。後半、ドリブル突破で決定機の起点となると、19分にはゴール前の競り合いで競り勝って先制ゴールを演出。そして29分には「シュート打とうかと思ったんですけど、響稀クンが見えたので速いボールで当てて」と鋭い縦パスを通してFW和田響稀のゴールをアシストした。

 中学3年生だった昨年、1世代上の選手たちが中心だったU-16日本代表の10番を背負ってAFC U-16選手権に出場。今回の国体出場資格を持つ99年生まれ世代を代表するMFだ。「代表でもゴリさん((森山監督)とか戦う気持ちも指導してくれるというか、学ばせてくれる。それ前提の上に技術があったりするので、意識しています」。その経験を県選抜チームに落とし込んでいるMFは「真剣勝負できてワクワクするし、プリンスリーグ戦っていても同じ雰囲気があって、やりがいがある。優勝狙いたいという気持ちがあります。(また)元々自分は代表入っているんですけど、国体からアピールして、代表でずっと定着していきたいと思っています」という意欲で国体を戦っている。そしてこの日、バランスを優先していたという過去2戦よりも目に見える違いをつくり出して勝利に貢献した。

 山梨県の大月市出身で小学生時代は1時間30分かけて東京ヴェルディジュニアの練習に通っていたという。そして中学時代から寮生活。東京Vユースの選手寮が神奈川県内にある関係で神奈川県選抜のユニフォームをまとう藤本は神奈川の仲間たちと日本一を勝ち取るつもりでいる。昨年のAFC U-16選手権・韓国戦では前半圧倒しながら0-2での敗戦を経験し、「最後どんな形でもいいので得点できないと」ということを学んだ。その経験を糧にゴールへの意識も強調。福岡県との決勝でもミドルシュート、クロスの入り方、ワンツーなどにこだわって、積極的にゴールに絡むことを目指す。「決勝なんで緊張すると思うんですけど、自分が中心になって点決めたり、アシストして。優勝できるように全員でやっていければいい」。決勝でも主役になってチームを日本一へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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