[国体少年男子]福岡県が開催地・和歌山県を3-0撃破!初優勝ヘ王手!!
[9.30 国体少年男子準決勝 和歌山県 0-3 福岡県 上富田スポーツセンター球技場]
第70回国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」少年男子サッカー競技は30日、準決勝を行い、開催県の和歌山県と福岡県との一戦は福岡がMF南里慧斗(筑陽学園高2年)の先制ゴールとFW佐藤凌我(東福岡高2年)の2ゴールによって3-0で快勝。初優勝に王手を懸けた福岡は10月1日の決勝で神奈川県と戦う。
福岡の木下直洋監督(八幡高)は「関東、関西のそういう強い相手でも(自分たちが取り組んできたサッカーが)できるように証明しようと言っていた。だんだん良いイメージで決勝まで来ることができた。昨日よりも、さらにタイミングが合ってきている。選手が代わってもイメージを共有している」と試合ごとに内容が向上していることを認めていた。初の準決勝を戦う和歌山が疲労の色濃く、運動量を欠いた部分があったことは確か。それでも、福岡は指揮官の言葉通り、精度が向上している連動性高い崩しで再三和歌山DF陣の背後を取り、3-0での勝利に結びつけた。
福岡は前半17分、MF青木真生都(東福岡高1年)の左CKを中央へ飛び込んだ南里が右足ダイレクトで押し込んで先制点。1トップの俊足FW佐藤が起こしたアクションに連動して2列目からギャップを突くパスが出てくる福岡はさらに23分、MF福田湧矢(東福岡高1年)を起点にスピードあるパスワークで青木、MF平田怜(福岡U-18、1年)へとボールを繋ぎ、最後は平田のスルーパスに斜めの動きで走りこんだ佐藤が右足1タッチでゴールへ沈めた。
地元の大声援に後押しされてPK戦の末に勝利した山梨県との準々決勝まで3試合を勝ち抜き、初の4強入りを果たした和歌山だが、中村大吾監督(和歌山北高)が「動けなかったです。100パーセント、90パーセントの戦いならばまだ良かったかもしれないけれど、120パーセント3試合で4回目はできなかったです」と語ったように、DFラインをはじめとした選手たちが思うように動けず、中盤で相手に前を向かれてしまった和歌山は福岡のパスワークの前に決定的なシーンをつくられてしまう。
それでも、地元観衆の前で意地を見せる和歌山はGK森下尚人(和歌山北高2年)が鋭い飛び出しでDFラインの背後をカバー。ゴール前までボールを運ばれ、前半だけで14本のシュートを浴びたが、2失点でとどめた。そしてMF和田広矢主将(和歌山北高2年)の左FKをCB中兀成生(和歌山北高2年)が頭で合わせ、MF山田汰寧(東大阪大柏原高2年)のラストパスを和田が左足叩くなど反撃する。
だが、福田とともにチームのコントロールタワーを務める青木が「(チームとしては佐藤)凌我クンはスピードあるし、両サイドもスピードあるし、いろいろなパターンから点取れるので(攻撃には)自信あります。(個人的には)ゴールももっと狙いたいですし、もっとゲーム作っていろいろなプレーができるようにしたい」と語る福岡は後半2分、今度はショートカウンターから加点する。中盤で相手のミスパスをインターセプトした平田のスルーパスで抜けだした佐藤が、GKをかわして左足で自身2点目のゴールを流しこんだ。福岡は12分にも左サイドで相手の逆を取った福田が独走。PAまで運んで出したラストパスから佐藤が放った1タッチシュートは枠を外れてしまったが、中盤の底の位置で相手ボールに絡む南里や出足の良いディフェンスで相手のチャンスの芽を摘むCB西洸瑠(福岡U-18、1年)、CB溝口峻(筑陽学園高1年)、右SB中村駿(福岡U-18、1年)が和歌山の追撃を許さない。
それでも和歌山は交代出場の中学3年生FW中川裕仁(C大阪 和歌山U-15)が存在感。後半17分、思い切った左足ミドルを枠に飛ばすと、18分には相手のギャップを突く動きでスルーパスを引き出し、決定的な左足シュートを放つ。だが福岡は距離を詰めたGK緒方翔平(東福岡高1年)がビッグセーブ。地元観衆の歓声をため息に変える。福岡は豊富な運動量で両サイドを駆けまわったSB国生竜成(筑陽学園高2年)らが最後まで攻勢を緩めず。やや精度を欠いたこと、また好セーブを連発した和歌山GK森下の前に4点目を奪うことはできなかったが、MF河野真吾(東海大五高2年)や佐藤が決定的なシュートを連発して最後まで攻め切った。
快進撃が止まった和歌山の中村監督は「和歌山のこれからのためにも明日は勝ちたい」と3位決定戦へ集中。一方、3年ぶりの決勝進出を果たした福岡の青木は「いつも(バイタルエリアを)狙うように言われているので、そこで前向いてサイドに展開してというのは意識していました。点も早い時間に取れたし、自分たちのしたいサッカーができていたんじゃないかと思います。(福岡県選抜のことが)みんな大好きなので、『絶対に負けたくない』という気持ちがこの結果につながっていると思います。全員サッカーで優勝したい」と初優勝へ視線を向けた。
決勝の対戦相手は王者・神奈川。木下監督は3-0で快勝したこの日、相手に1度決定的なシーンをつくられたことに触れ、「緒方が止めましたけれど、ゼロにして行かないと。神奈川は絶対にああいう隙は逃さないですからね」と引き締めた。そして主将の佐藤は「(神奈川が)強いというのは分かっている。今まで勝ってきた県の気持ちも背負って戦いたい」と宣言。歴史を変えるための一戦に挑戦者として挑み、神奈川の壁を乗り越える。
[写真]前半17分、南里(中央)の先制ゴールを喜ぶ福岡県の選手たち
(取材・文 吉田太郎)
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第70回国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」特集ページ
第70回国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」少年男子サッカー競技は30日、準決勝を行い、開催県の和歌山県と福岡県との一戦は福岡がMF南里慧斗(筑陽学園高2年)の先制ゴールとFW佐藤凌我(東福岡高2年)の2ゴールによって3-0で快勝。初優勝に王手を懸けた福岡は10月1日の決勝で神奈川県と戦う。
福岡の木下直洋監督(八幡高)は「関東、関西のそういう強い相手でも(自分たちが取り組んできたサッカーが)できるように証明しようと言っていた。だんだん良いイメージで決勝まで来ることができた。昨日よりも、さらにタイミングが合ってきている。選手が代わってもイメージを共有している」と試合ごとに内容が向上していることを認めていた。初の準決勝を戦う和歌山が疲労の色濃く、運動量を欠いた部分があったことは確か。それでも、福岡は指揮官の言葉通り、精度が向上している連動性高い崩しで再三和歌山DF陣の背後を取り、3-0での勝利に結びつけた。
福岡は前半17分、MF青木真生都(東福岡高1年)の左CKを中央へ飛び込んだ南里が右足ダイレクトで押し込んで先制点。1トップの俊足FW佐藤が起こしたアクションに連動して2列目からギャップを突くパスが出てくる福岡はさらに23分、MF福田湧矢(東福岡高1年)を起点にスピードあるパスワークで青木、MF平田怜(福岡U-18、1年)へとボールを繋ぎ、最後は平田のスルーパスに斜めの動きで走りこんだ佐藤が右足1タッチでゴールへ沈めた。
地元の大声援に後押しされてPK戦の末に勝利した山梨県との準々決勝まで3試合を勝ち抜き、初の4強入りを果たした和歌山だが、中村大吾監督(和歌山北高)が「動けなかったです。100パーセント、90パーセントの戦いならばまだ良かったかもしれないけれど、120パーセント3試合で4回目はできなかったです」と語ったように、DFラインをはじめとした選手たちが思うように動けず、中盤で相手に前を向かれてしまった和歌山は福岡のパスワークの前に決定的なシーンをつくられてしまう。
それでも、地元観衆の前で意地を見せる和歌山はGK森下尚人(和歌山北高2年)が鋭い飛び出しでDFラインの背後をカバー。ゴール前までボールを運ばれ、前半だけで14本のシュートを浴びたが、2失点でとどめた。そしてMF和田広矢主将(和歌山北高2年)の左FKをCB中兀成生(和歌山北高2年)が頭で合わせ、MF山田汰寧(東大阪大柏原高2年)のラストパスを和田が左足叩くなど反撃する。
だが、福田とともにチームのコントロールタワーを務める青木が「(チームとしては佐藤)凌我クンはスピードあるし、両サイドもスピードあるし、いろいろなパターンから点取れるので(攻撃には)自信あります。(個人的には)ゴールももっと狙いたいですし、もっとゲーム作っていろいろなプレーができるようにしたい」と語る福岡は後半2分、今度はショートカウンターから加点する。中盤で相手のミスパスをインターセプトした平田のスルーパスで抜けだした佐藤が、GKをかわして左足で自身2点目のゴールを流しこんだ。福岡は12分にも左サイドで相手の逆を取った福田が独走。PAまで運んで出したラストパスから佐藤が放った1タッチシュートは枠を外れてしまったが、中盤の底の位置で相手ボールに絡む南里や出足の良いディフェンスで相手のチャンスの芽を摘むCB西洸瑠(福岡U-18、1年)、CB溝口峻(筑陽学園高1年)、右SB中村駿(福岡U-18、1年)が和歌山の追撃を許さない。
それでも和歌山は交代出場の中学3年生FW中川裕仁(C大阪 和歌山U-15)が存在感。後半17分、思い切った左足ミドルを枠に飛ばすと、18分には相手のギャップを突く動きでスルーパスを引き出し、決定的な左足シュートを放つ。だが福岡は距離を詰めたGK緒方翔平(東福岡高1年)がビッグセーブ。地元観衆の歓声をため息に変える。福岡は豊富な運動量で両サイドを駆けまわったSB国生竜成(筑陽学園高2年)らが最後まで攻勢を緩めず。やや精度を欠いたこと、また好セーブを連発した和歌山GK森下の前に4点目を奪うことはできなかったが、MF河野真吾(東海大五高2年)や佐藤が決定的なシュートを連発して最後まで攻め切った。
快進撃が止まった和歌山の中村監督は「和歌山のこれからのためにも明日は勝ちたい」と3位決定戦へ集中。一方、3年ぶりの決勝進出を果たした福岡の青木は「いつも(バイタルエリアを)狙うように言われているので、そこで前向いてサイドに展開してというのは意識していました。点も早い時間に取れたし、自分たちのしたいサッカーができていたんじゃないかと思います。(福岡県選抜のことが)みんな大好きなので、『絶対に負けたくない』という気持ちがこの結果につながっていると思います。全員サッカーで優勝したい」と初優勝へ視線を向けた。
決勝の対戦相手は王者・神奈川。木下監督は3-0で快勝したこの日、相手に1度決定的なシーンをつくられたことに触れ、「緒方が止めましたけれど、ゼロにして行かないと。神奈川は絶対にああいう隙は逃さないですからね」と引き締めた。そして主将の佐藤は「(神奈川が)強いというのは分かっている。今まで勝ってきた県の気持ちも背負って戦いたい」と宣言。歴史を変えるための一戦に挑戦者として挑み、神奈川の壁を乗り越える。
[写真]前半17分、南里(中央)の先制ゴールを喜ぶ福岡県の選手たち
(取材・文 吉田太郎)
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