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ラグビーに学べ!ハリル監督が“リスペクト御法度令”

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 メンバー発表会見の冒頭、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は、ラグビーW杯で優勝候補の南アフリカから世界が驚く大金星を奪ったラグビー日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチについて語った。

「ラグビーの話もしないといけない」。そう切り出した指揮官はまず「ラグビーの監督は(W杯までに)5か月間、準備をしたと言っていた。私もやはり5か月欲しい」と、準備期間の短さについてあらためて嘆息した。

 そして、「オーストラリア人コーチは『5か月後に南アフリカに勝とう』と言ったという。これは私たち(サッカー日本代表)が急に世界一になろうと言っているようなものだ。日本の人たちは狂った人が来たと言ったらしい。しかし、5か月間苦労し、最後にはすべてが報われた」と、世紀の番狂わせの背景にあった壮大な目標設定と、それに基づく厳しい取り組みについて言及した。

 ハリルホジッチ監督はさらに「ラグビーの指揮官が口にしていた『日本人はリスペクトしすぎた』というフレーズがある」と紹介。「我々の選手にもそれを感じることがある。だから私は自分の口からいつも『勝利』という言葉を発している。『勝つよ、勝つための準備だよ』と」と言い、サッカー日本代表にも相手に対しても過度のリスペクトを戒めたいとの見解を示した。

 テニスの錦織圭は、往年の名選手であったマイケル・チャンコーチが就任した2013年、チャンコーチから「コートに入るときは相手に対するリスペクトを捨てろ」と助言されたことで、メンタル的な覚醒があったと言われている。“試合では過度に相手をリスペクトするな”。ハリルジャパンもメンタル改革を目指している。

(取材・文 矢内由美子)

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