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「うまくハマらなかった」…MIO、プラン通りの試合運びも延長戦で力尽きる

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[10.11 天皇杯2回戦再開試合 横浜FM 3-1(延長) MIOびわこ 日産]

 狙いどおりに試合を進めていた。しかし、1-3で試合に敗れた。MIOびわこ滋賀(JFL)の中尾幸太郎監督は横浜F・マリノスの技術の高さに舌を巻くしかなかった。

 豪雨のため中止となり、後半28分から再開となった一戦。中尾監督の描いていたプランは「20分、15分、15分という区切りでのトレーニングも増やしていました。アディショナルタイムを含めて20分、まずは我々は失点せずに、延長戦のどこかで点を取りに行こうとしていました」。5-4-1という守備的なシステムを採用して、まずは失点を防ぐ。横浜FMに主導権を握られながらも粘り強い対応でゴールを守り抜き、狙いどおりに試合を延長戦まで持ち込んだ。

 しかし、迎えた延長戦で押し込まれる時間帯が長くなっていく。その理由を中尾監督が答えている。「最初の20分は失点をせずに試合を進められましたが、マリノスさんのボール回しのうまさに思ったよりも前からボールが取れず、引いた状態にされてしまいました」。横浜FMのパス回しに後手に回ると、延長前半5分にDF奈良輪雄太のクロスからFWアデミウソンにヘッドで決められて勝ち越しを許してしまう。

 カウンターに出ようとも、横浜FMに押し込まれたことでラインは自然と下がっており、前線に残る1トップのFW松本祐樹までボールを届けることができず。延長前半14分にはFW伊藤翔にネットを揺らされて、試合を決定付けられてしまった。

「できるだけ前からプレスを掛けて、ディフェンスラインからロングボールを蹴らせてボールを弾き、(横浜FMから)長いボールが出ないのであればショートパスをかっさらって攻めようというプランはありました。しかし、思った以上にボールを保持され、うまくハマりませんでした」。指揮官はJ1クラブとのレベルの差を痛感しているようだった。

(取材・文 折戸岳彦)

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