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[選手権予選]全国8強のOBを父に持つ八千代松陰MF加藤主将「できる限り上まで」

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[10.11 全国高校選手権千葉県予選決勝T1回戦 白井高 0-1 八千代松陰高 八千代松陰高G]

「父さんがこの学校の2期生で1期生の代で試合に出て、そのまま全国大会でベスト8まで行っている。それを抜きたいなと思ってサッカーを始めたので、できる限り上まで行きたいです」。八千代松陰高MF加藤尚瑛主将(3年)にとっての大目標は、同校が創立3年目の1980年度に全国高校選手権初出場でベスト8まで進んだチームの一員だった父・敏さんの記録を抜くことだ。

 父越えを目指してサッカーを始めたMFにとって、ひとつの集大成となる高校3年目の選手権。その初戦は相手に押し込まれ、特に前半はタッチラインや前線へ蹴りだすシーンが続く苦しい展開だった。その中で「足下とかテクニックとかある訳じゃないので、サイドとかでカウンター食らった時とかのカバーリングを意識している」という加藤は守備面で空中戦含めて奮闘。そして攻撃時にもチャンスあれば、ボランチの位置からサイドへ展開し、一気に最前線まで上がってクロスに飛び込むような動きも見せた。

 チームは1-0で勝利。だが、この日は全体的に勇気を持ってショートパスを動かすことができなかった。それでも、距離感の悪かった時間帯からコンパクトに修正し、自分たちのパスワークで攻めた時間帯に1得点。「次の試合はそこを意識していこうと思います」と語った加藤は2回戦へ向けてより相手を見て、焦らずにボールを動かしていくことを掲げた。

 互いに勝ち上がれば、準々決勝で全国有数の強豪、流通経済大柏高と対戦することになる。「(勝ってベスト)4に入れば(頂点が)見えてくる。それに向けて準備したい」。激戦区千葉を勝ち抜き、父を越えるという大目標は簡単に達成できることではない。先を見過ぎることなく一戦集中。まずは次の試合へ向けて最高の準備をして、白星を掴む。

(取材・文 吉田太郎)
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