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[ゼビオFリーグ]肺がんと戦う湘南FP久光重貴が18日北海道戦で今季初のベンチ入りへ

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 湘南ベルマーレは、18日にゼビオFリーグ第24節でエスポラーダ北海道と対戦する。この試合でFP久光重貴が今シーズン初めてベンチ入りすることが確実となった。

 久光は2013シーズン開幕前のメディカルチェックで、右上葉肺腺がんであることが発覚。病状はかなり進んでおり、根治は不可能と診断された。それでも、抗がん剤治療を続けながら、現役選手としてFリーグでプレーしている。

 元日本代表選手でもある久光は、7月8日に2015/16シーズンの選手登録を完了していた。選手登録後も月に一度の抗がん剤治療を行いながら、落ちた筋力や体力を戻しつつ、トップリーグで戦えるように厳しいトレーニングに励んでいた。

 シーズン終盤で初めてベンチ入りすることになる久光だが、目標は試合に出ることではない。結果を出すことだ。「がんから復帰するということは、もう昨季できたから。今季は、試合に出て点を取ったり、アシストしたりして活躍する。それくらいの状態まで上げていきたいし、そうしないといけないと思っている」と、リハビリ中の久光は繰り返していた。

 対戦相手の北海道は、プレーオフ進出を争っている真っ只中。リーグ屈指の運動量を誇る相手との試合は、厳しいものになるだろう。一方、久光の所属する湘南は、現在2連敗中。第22節の町田戦では1-7、第23節の大阪戦では2-6と2試合連続で大敗している。肺がんとの壮絶な戦いを繰り広げながら、コンディションを上げてきた久光の合流を機に、浮上のきっかけを見出したい。

(取材・文 河合拓)

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