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G大阪無念のスコアレス…7年ぶりの決勝進出はならず

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[10.21 ACL準決勝第2戦 G大阪0-0広州恒大 万博]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は21日、準決勝第2戦を行い、ガンバ大阪はホームで広州恒大(中国)と対戦し、0-0で引き分けた。敵地での第1戦を1-2で落としたG大阪は、2戦合計スコアで逆転できず、7年ぶりの決勝進出を逃した。

 9月30日の敵地での第1戦は、先制しながらも逆転負けを喫したG大阪。決勝進出には第2戦の勝利が絶対条件となった。ただ貴重なアウェーゴールを奪うことに成功。さらに第1戦で出場停止だったDF丹羽大輝、そしてベンチ入り停止だった長谷川健太監督の復帰をプラスに変えて、逆転突破を目指したいところだった。

 G大阪のスタメンシステムは4-2-3-1。DFラインは右からDF米倉恒貴、丹羽、DF岩下敬輔、DF藤春廣輝今野泰幸遠藤保仁が中盤の底に並び、右MFに阿部浩之、左MFに二川孝広、そしてトップ下に倉田秋。1トップはFWパトリックが務め、FW宇佐美貴史はベンチからのスタートになった。

 何としても先制点を取って主導権を握りたいG大阪は、ボールポゼッションを高めて広州ゴールを目指す。しかし狙い通りボールは持てるものの、ゴール前までは運べず、なかなか決定機にならない。前半16分の藤春の左クロスに倉田が走り込んだ場面もシュートはDFのブロックに遭う。同18分にDFキム・ヨングォンのミスを突いたパトリックがエリア内に入るが、後ろから強引に奪い取られるも、笛が鳴ることはなかった。

 負けなければいい広州は、まずは守りを固めて、カウンター狙いのサッカーを徹底する。ただG大阪もそれは分かっており、クロスやミドルレンジからのシュートは許すものの、コースを切って対応。前半24分のFWエウケソン、同26分のMFリカルド・グラルのミドルはいずれも東口の胸の中に収まった。

 だがやはり広州が圧力を強めてG大阪ゴールに迫りだす。しかし、前半40分のゴール正面から狙ったMFジョン・ロンのFKは壁を直撃。同43分には細かいパスを通してエウケソンに決定的なシュートを打たれるが、東口が何とか弾きだして、前半をスコアレスで耐えた。

 後半に入っても広州ペースは続く。だが3分のエウケソンのFKは枠外。7分にはG大阪のパスミスを奪ったMFリカルド・グラルのスルーパスからエウケソンが決定機を迎えるが、シュートはわずかに枠上に外れていった。

 耐えていたG大阪もようやく反撃に出始める。しかし、後半12分に左サイドで倉田が粘って折り返すも、パトリックまでは届かない。同15分にも二川の浮き球パスで裏に抜けた倉田が折り返すが、パトリックまでは届かなかった。G大阪は直後に阿部を下げて、切り札宇佐美を投入。残り30分にすべてをかけた。

 G大阪の攻めは続く。後半25分には藤春が左サイドを深い位置まで突破。マイナスの折り返しを倉田が右足アウトサイドで押し込むが、シュートはDFに当たってしまう。同26分には宇佐美が左サイドから得意の形でミドルを狙うが、枠上にわずかに外れていった。

 G大阪は後半26分に2枚目のカードとして二川に代えてMF大森晃太郎を投入。前への推進力を求める。しかしほぼ全員が自陣で守る広州を崩しきれない。34分に左サイドから出たパスがゴール前の遠藤まで届くが、相手に当たって、シュートがゴールまで届くことはなかった。

 そしてG大阪は後半41分に最後のカードとして倉田に代えて長身FW長沢駿を投入。パワープレーに出て、最後の力を振り絞る。しかし広州も同43分にDFメイ・ファンを入れるなど、さらにゴール前を固めて対応。結局、試合はこのままスコアレスで終了。G大阪の7年ぶりのアジア制覇の夢は4強で潰えた。

 2大会ぶりの優勝を目指す広州の決勝の相手はUAEのアルアハリ。第1戦は11月7日に敵地で、第2戦は同21日にホームで行う。

(取材・文 児玉幸洋)

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