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武藤を信頼して決定力向上を求めるマインツ監督

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 マインツFW武藤嘉紀は、ブンデスリーガ第3節ハノーファー戦以降、ゴールを記録していない。だが、マルティン・シュミット監督は、日本代表アタッカーをレギュラーメンバーから外すことは考えていないようだ。

 武藤は加入当初、持ち味のスピードを生かすためにウィングでの起用が予想されていたが、シーズンが始まると、昨季までFW岡崎慎司がプレーしていた最前線に置かれ、第9節まで全試合に出場している。

 ただ、レギュラーの座を確保してはいるものの、得点数が2と物足りないのも確かだ。16日に行われたボルシア・ドルトムントとの試合(0-2)の序盤では、味方のクロスを受けて完全にフリーとなった場面でも決めきれず、得点数は伸びていない。

 ドイツ『キッカー』が伝えているコメントでシュミット監督は、「シンジはどれほど多くの試合で、一生懸命働くことだけで貢献したのだろうか」と語り、岡崎もゴールを決めていない試合が何度もあったと指摘。再び得点を挙げるチャンスが訪れると楽観している。

 同指揮官は、ドルトムント戦でやや低調だったことを理由に、メンバーを入れ替えることはないようだ。スイス人監督は「ダルムシュタット戦(第8節)ではあの3人(武藤、パブロ・デ・ブラシス、ハイロ)が相手をドリブルで切り裂いたんだよ」と、攻撃陣への信頼を強調した。

 ハノーファー戦でのドッペルパック(1試合2ゴール)以降、武藤がゴールから遠ざかっていることも特に問題視していない。シュミット監督は「彼がここにきたとき、誰も彼のことを知らなかった」と述べ、次のように続けた。

「急にドッペルパックを決め、1、2ゴールをアシストしたんだ。そうすれば、みんなが彼を注視するようになる。彼がボールを持つと、相手は2、3人で彼に詰め寄せるようになったね」

 マークが激しくなれば、いかに少ない好機を生かすかがポイントとなる。決定力向上を「彼の成長における次のステップだ」とする同監督。武藤の課題は「そのほかにもたくさんの分野でいろいろとある」と厳しく指摘し、「彼にとって、競り合い方がそのテーマの一つだ」と語った。

 それでも、『キッカー』の記事では、武藤が「マインツFWのナンバー1」と記されている。24日に行われる第10節ブレーメンとのホームゲームでもFWとして先発することが予想されているが、久々の得点は決まるだろうか。

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