beacon

[MOM1528]青森山田GK廣末陸(2年)_「一番じゃないとダメ」意識高きU-18代表守護神が完封で全国へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 全国高校選手権青森県予選決勝 青森山田高 1-0 八戸学院光星高 青森県総合運動公園陸上競技場]

 苦しみながらも「狙い通りに」無失点で勝ち切り、19連覇を決めた青森決勝。青森山田高の黒田剛監督は「経験がある」上にいい意味で図太さも備えるU-18日本代表GK廣末陸(2年)の存在の大きさを口にしていた。悪天候の決勝でも集中力を切らさず、1試合で1、2度あるかという決定機をしっかりと封じてしまう。キックミスなどもあったが、無失点で勝ち切ったのは何よりU-18代表守護神の力が大きかった。

 特に前半終了間際にはスルーパスで抜けだしてきた相手MFとの1対1を的確にシュートコースを消してストップ。そして後半24分にも左サイドからピンチを迎えたが、廣末の好守、こぼれ球への素早い対応で切り抜けた。雨、そして両校の大声援で味方への声も通りにくい状況。その中で最善のプレーをして守り切った廣末は「県大会なので、攻められることはなかなかないんですけど、来た時は大ピンチになる。その切替っていうかゼロから100にもって行くのが難しいところなので、集中力切らさずにできたことは良かったです」と胸を張った。

 名門・青森山田で1年時から主力GK。「自分の経験を活かして今年はチームを引っ張って行けるように」という廣末は、今月上旬に行われたAFC U-19選手権予選に臨んだU-18日本代表に2年生ながら高体連チームのGKとして唯一選出された。その評価を裏切らないためにも、全国大会ではどのGKにも負けないプレーをするつもりでいる。「代表でも唯一選ばれているんで、一番じゃないとダメだと思う。責任もありますし、プレーしていて『アイツが代表なのかと思われたら終わり』だと思うんで常に一番でいられるようにしたい」と意気込んだ。 

 U-18日本代表では、FC東京U-15深川時代のチームメートで現在フランスでプレーするGK山口瑠伊とともに活動。「(飛び出しの部分など山口は)フランス行って成長している。自分も刺激を受けた」という。自分も異国で戦う山口に負けないように、日本の同世代で1番であり続けるために、よりトレーニングから自分を磨いて試合で結果を残す。「裏の飛び出しと1対1の対応。あとクロスからのシュートシーンで、至近距離からのシュートを止めるというのも結構得意」という守護神が「もちろん優勝狙いたい」という選手権でチームを日本一へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015

TOP