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[選手権予選]西目は1点に泣く…CB山崎主将は小中チームメートの秋田商MF山本主将に「頑張って」

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[10.26 全国高校選手権秋田県予選決勝 秋田商高 1-0 西目高 八橋陸上競技場]

 3年ぶりの全国切符を狙った西目高は1点に泣いた。雷雨で中断、延期された24日の決勝では、悪コンディションの中でスピードある3トップが相手の脅威に。前半30分11秒から再開された26日は天候が回復したこともあって2日前ほどの怖さを発揮することはできなかった。それでも再開後のファーストプレーでCBの高橋紘平(3年)がいきなりロングスロー。そこから連続シュートへ持ち込むなど、“立ち上がり”から一気にゴールをもぎ取ろうとした。

 その前半は拮抗したまま試合を進めたが、後半は自力で勝る秋田商に押し込まれる展開に。主将のCB山崎嘉樹(3年)は「秋商の本来の繋ぐサッカーに圧倒されて難しかった。(引いたのではなく)押し込まれて。本当はあそこで前に出て守備しなければいけなかった」。山崎と高橋中心に相手の攻撃をよく跳ね返していたが、後半24分にサイドを崩されて失点。30分には10番FW林拓弥(3年)の右クロスからFW加川綜太郎(2年)が決定的なヘディングシュートを放ったがGK正面を突いて得点することができなかった。

 山崎は「いい部分も出せたと思うんですけど累積とか、本来のメンバーでやれなかったのは……」。本来アンカーのポジションを担うMF天野陽介(3年)が累積警告のために出場停止。代わりにアンカーに入ったMF渡辺十夢(3年)や右SBを務めた伊藤玲央(2年)という準決勝と違うポジションに入った選手たちもよく奮闘していたが、主軸を欠いた中で悔い残る敗戦となった。

 山崎は「同じ年の仲間には一緒にサッカーできて楽しかった」と伝え、後輩たちには「来年も、再来年もある。自分らの思いもあるので絶対に全国行けよ」とエールを送ったという。試合後、会場外ではニカホWin-sFC、仁賀保中でともにプレーした秋田商の主将、MF山本隼(3年)に歩み寄ると「全国頑張ってね」と言葉を交わし、周囲からの要請に応えて写真撮影。親友から最大のライバルとして戦った山本に全国への思いを託した。

[写真]試合終了の瞬間、ピッチに座り込んだ西目CB山崎主将に秋田商MF山本主将が声をかける

(取材・文 吉田太郎)
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