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[選手権予選]市立船橋は山形内定の快足FW永藤が3か月ぶりに復帰「点取って結果を出すしか無い」

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[11.1 全国高校選手権千葉県予選準々決勝 柏日体高 1-3 市立船橋高 東総運動場]

「試合に出れたことが大きい一歩だなと思います」。市立船橋高はアディショナルタイム突入後の後半43分にモンテディオ山形内定の10番FW永藤歩(3年)を投入。全国高校総体準決勝(8月8日)で腿の付け根部分を負傷して以来、約3か月ぶりのピッチに立った快足FWはわずか1、2分ほどの短い出場時間だったが、前線やコーナー付近で競り合いも見せて復帰戦を終えた。

 本来はもっと早く復帰できる予定だったが、復帰へのリハビリを進めていた9月に再受傷。「やった時は『やっちゃった』と思うしかなくて。焦っちゃう気持ちがあった」と振り返る。だが、周囲の支えを受けながら2度目のリハビリをやり遂げてこの日、ようやく公式戦のピッチまで戻ってきた。だが、まだチームに合流してから日は浅い。よりコンディションを上げなければ勝利に貢献することはできないと考えている。「2か月間やっていないので、体力の面だったり、サッカー感が戻ってこないと活躍できない。取り戻せるように頑張りたいです」と誓う。
 
 夏の全国総体は自身が不在だった決勝で東福岡高にPK戦で敗戦。準優勝に終わった。エースはその責任を感じている。「夏、決勝出れていなくて日本一逃している。冬に取らなきゃダメだと思うので日本一取りたい」。ルーズボールをDFの後方から追いかけても奪ってしまうほどの圧倒的なスピード。別格とも言える武器を持つ高速アタッカーは、得点の匂いがしないようなところからでも一発の突破でビッグチャンスをつくり出してしまう稀有な存在だ。山形サポーターも注目するであろう選手権へ向けて永藤は「一瞬の裏に抜ける動きとか、自分の仕掛けでチャンス作るところは見てもらいたいです」とメッセージを送った。

 同じく肉離れを抱えていた昨年度の選手権では決勝で力を出せず、悔しい思いをした。今度こそという思いがある。自身が不在だった期間必死に戦っていた仲間たちについて「みんな凄いレベルアップしているし、自分が浮かないように、越えられるように頑張りたいです」と語った永藤は「点取って結果を出すしか無い。(今年も怪我して)昨年と変わっていないですけど、悔しさがあるので今年は全国出て、活躍して、日本一になりたいと思います」。我慢を強いられたこの秋。ゴールを決めて、チームに認められるような働きをして、日本一への思いの大きさを表現する。

(取材・文 吉田太郎)
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