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優勝&昇格達成も苦しいシーズンを送った大宮MF泉澤「なかなか寝れなかった」

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[11.14 J2第41節 大宮3-2大分 NACK]

 J1昇格だけでなく、J2優勝もかかった大一番。大宮アルディージャのMF泉澤仁は第23節岡山戦以来、18試合ぶりに先発を外れたが、渋谷洋樹監督からは「後半から」と言われていたという。実際、2点を追いかける後半11分に中盤左サイドに投入されると持ち味であるドリブルで、攻撃を活性化させた。「ガンガン行こうと思っていました。負けている状況で、パスをつないでも意味ないだろうと思っていたので」。結果的に、泉澤投入後に大宮は3ゴールを奪うと、見事、1年でのJ1復帰と、チーム初の優勝を決めた。

 阪南大学から加入1年目の昨季は攻撃の切り札の印象があったが、今季は攻撃に欠かせない存在にまで成長した。出場は、昨季の16試合から今季は40試合まで増やし、さらにプロ初ゴールを含む7得点を挙げている。「去年はあまり関わっていなかったので、責任はもちろんありますけど、そこまで感じていなかったというか……。今年はずっと出させてもらったので、すごい責任があった」。その重圧は「考えることもあって、なかなか寝れなかった」ほどだったという。渋谷監督が掲げた「J2優勝、J1昇格」という目標を達成した泉澤は、「ゆっくり寝たいですね(笑)」と安堵の笑みをこぼした。

 J2での1シーズンは、決して楽ではなかった。「アウェーに行ったときにスタジアムの雰囲気に呑まれることも結構多くて。守備でも一人一人頑張るのでやっていて苦労しました」。40試合7得点という結果を残しながらも「全然満足していない」と泉澤。「優勝というのはよかったですけど、個人としてはもっともっとやらないと」と浮かれている様子はない。それでも、「1年間ずっと出てきて、なおさら嬉しかった」と初のタイトルを噛み締めた23歳は「来年いいプレーを見せられたら」とJ1での飛躍を誓った。

(取材・文 奥山典幸)

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