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[MOM1600]正智深谷FW玉城裕大(2年)_大物食いの電光石火の決勝弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.15 全国高校選手権埼玉県予選決勝 西武台高0-1正智深谷 埼玉]

 見た目よりも冷静に状況を把握できていた。スローインの流れから右サイドでパスを受けたFW梶谷政仁が深くえぐってマイナスにボールを折り返す。ボールを受けたFW玉城裕大(2年)は、DFに詰められながらも利き足の左足を迷わず振り抜いた。

「時間も早かったので、とりあえず打っとけみたいな感じでした。ファーに打とうとは思っていたが、そこは思い通りです。GKの前に一人いたので、ファーに打とうと。ファーなら味方もいたので。だからファーに打ちました。あとは入ってくれって見てました」

 左足から離れたボールは、勢いはなかったが確実にゴール左隅へと向かう。小島時和監督が「プランになかった」と苦笑いした開始3分の電光石火の先制弾は、正智深谷高に3年ぶりとなる全国切符をもたらした。

 強い相手だからこそ燃えていた。相手の西武台は今季の県内3冠を達成している実力校。しかし正智深谷は県内リーグのS1リーグで2連勝するなど、相性の良さを見せていた。そして玉城は6月27日の対戦で2ゴールを挙げる活躍。「西武台はやりやすい。個人的に強いところとやるのが好きなので。倒してやろうと気分が乗ってました」。今大会は初ゴールとなった玉城だが、勝負どころの大一番で、その大物食いぶりをいかんなく発揮した。

 全国大会でも「名門チーム」とやりたいと目を輝かせた。「やってやろうという気持ちが強いです」。力強く話した2年生ストライカー。憧れはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(バルセロナ)と話す50m5秒9の俊足が、正月、全国の強豪校を切り裂く。

(取材・文 児玉幸洋)

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