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[選手権]目標は“大迫超え”の11発!U-18代表のエース、桐光学園FW小川が日本一と得点記録更新狙う

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 U-18日本代表のエースストライカーが“大迫超え”を誓った。桐光学園高(神奈川)のU-18日本代表FW小川航基主将(3年)は、今月11日にジュビロ磐田内定が発表されたばかりの大会最注目ストライカー。中盤でプレーさせても十分に存在感を発揮するであろう器用さと、180cm超の長身から放つヘッド、ミドル弾を含むシュート精度の高さなどを併せ持つFWは、GK藤岡柊太(3年)やCB太田晃輔(2年)ら好選手擁する初出場校・長崎南山高(長崎)との初戦(1月2日、等々力)から始まる全国高校選手権で日本一と個人得点記録更新を目標に掲げた。

 個人としてのターゲットは08年度大会でFW大迫勇也(当時鹿児島城西高、現ケルン)が叩きだした「10ゴール」を超える11得点。現在は大迫が保持している首都圏開催移行(76年度)後の個人最多得点記録(1大会)更新だ。「狙っています。(記録は)10ゴールですよね。それ以上を狙っていきたい。『11』目指していきたいですね」。得点量産を期待された全国高校総体では2得点を決めたものの、PK戦の末に初戦敗退。「あの敗戦で何が自分のチームに何が足りないのか、個人で何が足りないのかあの敗戦で得たものが多い」と自分を見つめなおした夏から秋にかけてスケールアップした。U-18日本代表の一員として戦ったAFC U-19選手権予選では3戦連発。今回の選手権予選でも準々決勝で延長V弾、決勝では2ゴールを決めてチームを全国へ導いた。「一つひとつどんな相手でも全力を注いでやりたい」と語るFWが歴史を変える可能性はある。

 初戦で対戦する長崎南山はエース早川祥平(3年)を県予選準々決勝の開始直後から負傷で欠きながらも、粘り強く勝ち上がってきた好チーム。反応の良さを特長とする藤岡らが立ちはだかることになるが、小川にはアジアを戦うU-18日本代表のエースとしてのプライド、責任感がある。「代表のエース」という看板に傷をつける訳にはいかない。「ゴールというものが求められると思うので、『あれがエースか』となるか、『こいつ、ダメじゃん』となるかと思う。プレッシャーを感じるタイプではないので自分らしくやりたいなと思います」。

 今月11日には来季のジュビロ磐田加入内定が発表された。今後はジュビロの小川としても見られることになる。「自分を育ててくれるというか、成長できると感じることができた。練習会に行ってもそうですし、見てくれているというのも感じられたので。(その中で)通用しないという部分は練習会に行って分かったことがあるので、そこを磨いて通用する選手になって開幕戦スタメン狙って行きたい」と磐田入りを決めた理由などを説明。身体の強さ、スピード、フィジカルの部分は練習参加して課題と感じた。身体の使い方や抜け出し方を突き詰めつつ、プロに入って体つきの部分を磨かなければならないと考えている。

 世代を代表するFWにとっても、プロの世界で活躍するためには、やらなければならないことがまだまだある。まずはその前に、夏に成し遂げることができなかった桐光学園初の日本一を達成すること。「本当に狙えるクオリティにはなってきていると思う。前期とは違いますし、成長してきたなというところがある。前期は2点取って、2点追いつかれていた。でも今は2点取ってもまだ追加点狙えるチームになった」と手応えを感じているチームとともに戦い、2つの目標を達成する。

[写真]大会得点記録更新と日本一を目標に掲げた桐光学園FW小川主将(左)と長崎南山MF井川主将

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)
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【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015

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