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浦和一筋16年、鈴木啓太が現役引退を発表「浦和の男で始まり、浦和の男で終わります」

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[11.22 第2ステージ第17節 浦和 5-2 神戸 埼玉]

 浦和レッズ一筋16年の男がユニフォームを脱ぐ決断をした。J1リーグ第2ステージ最終節神戸戦に5-2で勝利した浦和。試合終了後には今季限りでの退団を発表していたMF鈴木啓太が、セレモニーで現役引退を発表した。

「たくさんの方に支えられた16年間、浦和レッズの選手としてプレーできたことを本当に誇りに思っています。ありがとうございました」と語り始めた鈴木は、「16年前、このクラブと契約した日のことを忘れることはできません」と続けると、言葉を詰まらせた。

 しかし、視線を上に向けると、「あの日から浦和レッズの一員としての人生が始まり、たくさんの素晴らしい選手たち、たくさんの素晴らしい人と一緒にサッカーをすることに恵まれました。僕は上手な選手ではありませんが、それでもチームのため、仲間のため、浦和レッズの勝利のために走り続けたことは僕のプライドでした」と話し、「この真っ赤に染まるスタジアムを離れることは、とても寂しいです。でもこの場所でリーグチャンピオンになり、シャーレを掲げ、アジアの頂点をつかみ、人生で最も情熱にあふれた時間を皆と過ごすことができて最高に幸せでした」と浦和でのプレーを振り返ると、あふれる涙を止めることはできなかった。

 そして、自分の言葉でファン・サポーター、チームメイト、クラブスタッフに直接伝えたかったという鈴木は「ここで皆さんに報告があります」と切り出すと、「私、鈴木啓太は今シーズンをもって引退することを決断しました」と現役引退を発表。

「サッカー少年がプロサッカー選手として成功することを夢見て、静岡から出てきましたが、いつからかお前は浦和の男だ。俺たちの鈴木啓太だと認めてもらえたことが本当にうれしかったです。僕の心には浦和以上に愛するチームがありません。だから僕はプロサッカー選手として、浦和の男で始まり、浦和の男で終わります」と浦和への思いを語ると、「16年間、本当に大きな声援、大きな愛情をありがとうございました」とファン・サポーターへの感謝を示した。

(取材・文 折戸岳彦)
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