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吉田麻也が語る「試行錯誤」のハリルジャパン…「日本人は規律の問題ではない」

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 日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)が『FIFA.com』のインタビューに応じ、日本代表の現状など様々な質問に答えている。

 W杯でグループリーグ敗退、今年1月のアジア杯でも8強で敗退してしまうなど、近年、国際大会で結果を残せていない日本代表について、「全くうまくいっていません」と表現した吉田。ただ、バヒド・ハリルホジッチ監督を迎えて、「立ち直っている途中」だと話し始めた。

「皆にとって、正しい方向に向かうための挑戦の時なんです。監督は多くのことに変革をもたらそうと挑戦しています。きついことですが、変化というのは簡単に起きることではないですから。だけど今は僕らにとって何をするのが必要だったのかクリアになったと思います」

 日本代表は今年2月に、過去に指揮を執った試合で八百長に加担した疑惑があるとしてハビエル・アギーレ監督を解任した。そして翌月、新監督に就任したのがハリルホジッチ監督だった。厳格な規律を設け、コートジボワール代表やアルジェリア代表といったアフリカのチームで結果を残してきた指揮官。「とてもとても厳しい人です」と笑いながら話す吉田も、当初は戸惑いがあったようだ。

「(ハリルホジッチが監督になったことは)皆にとって大きな変化になったと思います。練習は厳しいものですし、その後にいつもミーティングの時間を長く取ります。皆どうやってやればベストを出せるのか試行錯誤しています。すでに少しですが変化も起きています。例えば最初に会った時、彼はとても厳格な人でした。おそらくそのスタイルがこれまでのチームで一番うまくいく方法だったのでしょう。だけど日本人選手に関していうと、規律に関しては問題ではないんです。僕らに必要なのはサッカーの部分なのですから」

「その観点から言うと、彼はもっと現代的なサッカーのスタイルを求めています。つまり、非常に速くボールを動かし、コンパクトに、インテンシティ(強さ、激しさ)をもってプレーする。放り込むスタイルは日本では機能しません。僕らは素早くプレーすることが求められているのです。もちろん、重要なのは自分たちの強みを活かすことです。それは例えばテクニックだったり流動性だったり、スピードの部分だったりしますが、最適なバランスを見つける必要があります」

 日本代表は現在、2018年のロシアW杯出場をめざし、W杯アジア2次予選を戦っている。今月行ったW杯予選2試合、17日のカンボジア戦では、12日のシンガポール戦から先発メンバーを8人入れ替えるなど、ハリルホジッチ監督も新戦力の台頭を促している。そして吉田は、日本人選手の特長を活かしあいながら、更なるレベルアップを目指すべきだと説いている。

「日本人選手には強みもありますが、それは自分たちの弱さから来ているともいえます。フィジカルの面だったり、戦術的理解度の場合もあります。だからこそ、特定のポジションでしか選手を起用できなかったりするのだと思います。ただ、自分たちにはどうしようもない部分もあります。例えば高さや体格に関してはそうです。しかしながら、サッカーへのアプローチ、プレースタイルは変えられるはずです。僕らが前進するためには、うまく選手たちの特長が噛みあうことが大事になってくると思います」

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