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もし、あのヘッドが決まっていれば…浦和MF武藤「本当に残念です」

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[11.28 チャンピオンシップ準決勝 浦和 1-3(延長) G大阪 埼玉]

 それは、後半終了間際の出来事だった。スコアは1-1。このままでは延長戦を迎えるかという時間帯で浦和レッズが波状攻撃を仕掛ける。そして、MF武藤雄樹が決定機を迎えた――。

 右サイドからDF森脇良太のクロスに反応した武藤は、一気の加速でマーカーを振り切ると、フリーでヘディングシュートを放った。完璧なタイミングで放たれたシュートだったが、ボールは好反応を見せたGK東口順昭に弾き出され、勝ち越しゴールとはいかなかった。

「自分の中では良いポイントでセンタリングを受けられたと思うし、素晴らしいボールが上がってきました。ヘディングで叩き込むだけだと思っていましたが、GKに弾かれてしまったので…」

 このプレー直後に前後半の終了を告げるホイッスルが吹かれた。もし、ここでゴールが生まれていれば――。だからこそ武藤は、「決めて、あそこで試合を終わらせられなかったのは本当に残念です。逆サイドを狙った方が良かったかもしれませんが、冷静にシュートを打てなかったのは実力不足です」と声を落とした。

 チームを第1ステージを制覇した。年間2位にもなり、チャンピオンシップへと出場したが、年間チャンピオンにはなれなかった。天皇杯ではベスト8に進出しているものの、「僕たちはチャンピオンシップを勝ち上がり、優勝を狙っていました。簡単に明日から元気に練習にという気持ちにはなれません」と悔しさを滲ませつつも「この負けを意味のあるものにしないといけない」と気丈に語った。

(取材・文 折戸岳彦)

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