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遠藤保仁著『白紙からの選択』_第10回「弱点を知らなければ、世界に勝てない」

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 MF遠藤保仁(G大阪)の最新刊『白紙からの選択』(12月12日発売、講談社刊)の発売を記念し、ゲキサカで始まった短期集中連載。書籍の一部を抜粋して、水曜日の朝に、お届けしていく。

 最終回となる第10回は、遠藤が自身の弱さと向き合った瞬間を回想する。


若い頃は自分の弱点を
探そうともしなかった。
でも、弱点を知らなければ、
世界に勝てないって知った。


 若い頃は、弱点を隠しながらやっていたことは間違いないですね。「こういうプレーはイヤだなあ」という感情はあって、実際にそれを避けていた。コンプレックスというか、弱点を受け入れるという自己分析ができていなかったんでしょうね。

 でも、いろんな経験をするうちに、「うまくなるためには避けて通れない」という結論に達した。自己分析をして自分と向き合うようになって、「ここを直せばもっといい選手になれる」と考えるようになったんです。

 例えば、サッカーでよく言う表現ですけど、「ファイトする」。1998年から4年間、日本代表を率いたフィリップ・トルシエ監督は、グラウンドの上でそれをしっかり表現する選手が好きで、逆に僕自身はそういう監督が大嫌いだった。「それをして何になる」と思っていたし、姿勢を見せることと、実際に戦うことはイコールじゃないと考えていたので。

 でも、それじゃあ試合に出られないんですよ。監督に評価されなければ使ってもらえない。戦うとか戦わないとか、それ以前に試合に出られないんじゃ意味がないんです。だから自分と向き合って、そこを改善するしかなかった。


<書籍概要>
■書名:白紙からの選択
■著者:遠藤保仁
■発行日:2015年12月12日(土)
■版型:四六判・200ページ
■価格:1200円(税別)
■発行元:講談社
■購入はこちら

▼これまでの作品は、コチラ!!
○第9回(1月6日公開)「遠藤家でのポジションは、GK」

○第8回(12月30日公開)「現役でいる間だけのこだわりは、キレイなお風呂に入ること」

○第7回(12月23日公開)「好きだから、やる」

○第6回(12月16日公開)「自分で『遅い』と思ったことは一度もない」

○第5回(12月9日公開)「この機会に、反論します」

○第4回(12月2日公開)「きっと僕には、『プライド』がないんだと思う」

○第3回(11月25日公開)「基本、何も考えてません」

○第2回(11月18日公開)「14本のクラブを使い分けるように一本の足を使いこなしたい」

○第1回(11月11日公開)「代表選手は中途半端な気持ちであの舞台に立ってはいけない」

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