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[MOM362]早稲田大FW宮本拓弥(4年)_優勝の鍵を握る男が初戦で2発

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.10 全日本大学選手権2回戦 早稲田大4-0高知大 BMWス]

 3年ぶり13回目の優勝へ……。チームの期待を背負うストライカーがまずは2発を沈めた。早稲田大(関東1)は高知大(四国)に4-0で勝利し、準々決勝進出を決めた。試合を決定付ける2得点を挙げたのはFW宮本拓弥(4年=流通経済大柏高)だ。

 2-0で迎えた前半30分にはDF八角大智(4年=流通経済大柏高)の浮き球パスをPA左で受けると、冷静に足元に収めて左足ループを決めた。そして後半7分には、ダメ押しの4点目。FW山内寛史(3年=國學院久我山高)のパスに反応し、PA左から切れ込むとGKの位置を見て、鮮やかな右足ループでゴールネットを揺らした。

 「気負いせずに落ち着けたことが大きい」と得点シーンを振り返ったFWは「特に2点目は相手のGKをパッと見た瞬間に浮かせた。自分の技術には自信があったので、確実に浮かせてやれるなと思った。ああいう選択をして良かった」と話す。

 殊勲のFWについて、古賀聡監督は「まだまだ動き出す前の準備は要求したい」と言いつつも、「結果として2点を挙げたことは評価したい」とコメント。「彼が今大会のMVPに輝くくらいにならないと早稲田の優勝はない。彼に期待する思いは強い」と言い切った。

 今季の関東大学リーグでチームは優勝を果たしたものの、宮本は後輩・FW山内の11点を下回る7得点に留まった。だからこそ、インカレで活躍したいという思いは強い。「インカレは最後の大舞台。チームを勝利に導くような活躍をしなければ、チームは勝てないと思ってる」と力を込めるとおりだ。

 上を見続けるストライカーは、2点を決めたこの日も課題を口にし、「欲を言えばハットトリックできたし、試合を決定付ける3点目を取れるようになっていかないと。次からの試合はさらに厳しくなると思うので」と危機感も露わにした。

 準々決勝の相手は関東大学リーグ得点王のFW松本孝平(4年=藤沢清流高)を擁する国士舘大。今季の関東大学リーグでは1-0と2-1と連勝しているものの、油断はできない。「やりがいがある」と次戦を見据える宮本がゴールを奪い、早稲田大を4強へ導けるか。

(取材・文 片岡涼)
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