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[皇后杯]有終シナリオへ着々…INACが仙台撃破!澤、“夫婦対決”制して決勝へ

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[12.23 皇后杯準決勝 仙台L0-2I神戸 等々力]

 皇后杯の準決勝が23日、等々力競技場で行われた。第1試合ではINAC神戸レオネッサベガルタ仙台レディースを2-0で撃破。2年ぶりの決勝へと勝ち進んだ。今季限りでの現役引退を表明したMF澤穂希の有終の美を飾るべく、着々とシナリオを進めている。

 今季限りで現役を引退する日本女子サッカー界のレジェンド澤の最後の雄姿が見られる大会とあって注目を集めている今大会。準決勝の相手・仙台Lは、澤の夫の辻上裕章氏が広報部長を務めるチームとあって、“夫婦対決”という意味でも注目を集めた。澤はI神戸の中盤の底、ボランチで先発出場した。

 試合序盤は仙台がペースを握った。しかし、前半23分にショートカウンターからMF川村優理が打ったミドルシュートは枠左。同36分のこぼれ球を再び川村が狙ったダイレクトボレーも、GK海堀あゆみの手を弾いて、左ポストに跳ね返されてしまった。

 全くいい形が作れていなかったI神戸だが、前半40分、ファーストチャンスを確実にものにする。右サイドからのCKを獲得すると、MF川澄奈穂美のクロスをニアでFW高瀬愛実がそらす。これをゴール中央で待ち構えたFW大野忍が頭で押し込み先制。同42分にも川澄のスルーパスからDF近賀ゆかりがクロスを出し、高瀬の決定的なシュートに繋げたが、GKブリトニー・キャメロンの好セーブに阻まれ、追加点とはならなかった。

 I神戸は勢いそのままに後半に入る。そして16分、再び川澄のスルーパスに近賀がオーバラップ。マイナスに折り返すと、中島が右足で蹴り込み、リードを2点に広げた。余裕の出たINACは、仙台に反撃の糸口すら作らせない。澤はフル出場。5506人の観衆を集めた一戦は、INACがこのまま2-0で逃げ切り、決勝へと駒を進めた。

 決勝は27日、等々力陸上競技場で14時にキックオフ。相手はこのあと行われる日テレ・ベレーザとアルビレックス新潟レディースの勝者となる。

(取材・文 児玉幸洋)

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