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途中出場のFW李が決勝ヘッド!浦和、9年ぶりの元日決勝へ!!

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[12.29 天皇杯準決勝 浦和1-0柏(延長) 味スタ]

 29日、味の素スタジアムで天皇杯準決勝が行われ、9年ぶりの優勝を狙う浦和レッズと3年ぶりの優勝を目指す柏レイソルが激突した。試合はスコアレスのまま前後半を終え、延長までもつれると、後半12分に途中出場のFW李忠成が決勝点。浦和が決勝進出を決めた。

 来季AFCチャンピオンズリーグ(ACL)での本戦からの出場権を目指す浦和は、3-0で完勝した26日の準々決勝・神戸戦から2選手を入れ替え。FW興梠慎三と李に代えてFWズラタンとMF梅崎司を起用した。
 一方、2年連続でのACL出場権を獲得したい柏は、DF鈴木大輔が出場停止から復帰。準々決勝・仙台戦で退場処分となったMF秋野央樹が出場停止だが、同一戦で直接FKのみでハットトリックを達成したMFクリスティアーノらがスタメンに名を連ねた。[スタメン&布陣はコチラ]

 立ち上がりからボールを支配したのは浦和だった。前半3分にはMF関根貴大がドリブルで仕掛けてクロスを上げると、FW武藤雄樹がダイレクトで合わせる。しかし、シュートはGK菅野孝憲が好守でしのいだ。その後も右サイドの関根を起点に何度も柏ゴールに迫ったが、柏はMF中谷進之介を中央に置いた3バックで浦和に対応、粘り強く守り、ゴールを割らせない。

 カウンターで好機を見出したい柏は、前半25分、FW工藤壮人が倒されて浦和ゴール前でFKを得ると、キッカーはクリスティアーノ。右足から放たれたシュートは、浦和DFに当たってゴールマウスを捉えることはできなかった。

 前半30分、再び関根ー武藤のホットラインが決定機をつくる。関根がPA内でドリブルを仕掛けてDF輪湖直樹を抜き去ると、マイナスのクロス。ゴール中央で待っていた武藤が右足で合わせるも、シュートはクロスバーを越えてしまった。柏を押し込んでいた浦和だったが、アクシデントに見舞われる。相手との接触によりピッチの外へ出て治療を受けていたMF柏木陽介がそのまま離脱。前半38分にMF青木拓矢と交代した。

 スコアレスで迎えた後半も浦和が押し込むが、最終ラインを5人にして守る柏はゴールを割らせない。無失点でしのぐ柏は、ボールを奪った後に前線の3選手へボールをつなぐことができず我慢の時間が続く。

 浦和は後半19分、武藤のスルーパスで梅崎が柏DFラインの裏へ抜け出すと、左足を振り抜く。しかし、このシュートもGK菅野のセーブにあい、スコアは動かない。ズラタンのポストプレーからDF槙野智章が右足で狙いすましたシュートも柏ゴールを脅かすことができず、試合は膠着する。同42分に柏は輪湖がようやく流れの中からシュートまで持ち込むも、ゴール左へと逸れてしまった。オープンな展開になった後半終盤には左サイドに開いたクリスティアーノが中央の工藤へ鋭いクロスを送るが、浦和DFが間一髪でクリア。結局、0-0のまま90分の笛を聞いた。

 延長前半開始とともに残りの交代枠を一気に使い、ズラタンとMF宇賀神友弥に代えて興梠と李を投入した浦和。投入から4分後には関根のクロスを梅崎が頭で落とし、李がシュートを打ったが、枠を捉えられず。対する柏は延長後半開始時に最初の交代、MF茨田陽生を下げてMF栗澤僚一を、さらに延長後半3分には武富に代えてFW大津祐樹を入れて1点を狙う。

 PK戦に突入するかと思われた延長後半12分、梅崎の左クロスを李がヘディングで合わせてゴールネットを揺らす。李の天皇杯3戦連続弾が決勝点となり、浦和がファイナルへの切符をつかんだ。もうひとつの準決勝、G大阪対広島の勝者と対戦する決勝は1月1日、舞台は味の素スタジアムで行われる。

(取材・文 奥山典幸)

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