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[選手権]来春湘南入りの青森山田MF神谷、憧れの選手権に集中「今後のことは優勝してから考えたい」

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「憧れ」の全国高校サッカー選手権の舞台。昨日30日に行われた開会式直前に、青森山田高(青森)の10番を背負うMF神谷優太(3年)は胸の内を明かした。「祭りのように大きな大会は、高校生活の中で1回あるかないかぐらいなので、楽しみで仕方ないです」と興奮する一方で、「試合は明日からですけど、気を引き締めるような開会式にしたい」と、今日31日に迎える1回戦に向けて、冷静さも持ち合わせていた。

 選手権に憧れていたという神谷は、高校2年時の冬に、東京ヴェルディユースから青森山田へと“異例の加入”を果たした。2013年国体得点王の肩書きを持つMFの加入後、青森山田は今夏の総体では2回戦で敗れてしまったものの、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグEASTでは首位と勝ち点1差の2位でフィニッシュした。「プレミアでは勝ち切れない試合がありました。でも、選手権で勝ち切ることができれば、自分たちが成長していることを証明できると思っています」。プレミアリーグで味わった悔しさをバネに、頂点に登り詰めることを誓う。

 プレミアリーグEAST最多となる32得点を奪取した青森山田。神谷自身もチームトップとなる9得点を挙げると、プレミアリーグEASTの得点ランキング3位につけるなど、エースとして大車輪の活躍を見せている。それでも「10番を背負わせてもらって1年間戦ってきましたけど、エースとしての役割を果たせていないと思っています」と満足している様子はない。「エースとしてチームを助けられる選手になりたい」。“北の雄”の背番号10の決意は固い。

 当然、青森山田は今選手権で優勝候補のひとつに数えられるが、「一発勝負なので何があるかわからない」と神谷はトーナメント戦に気を引き締める。「どこの高校も優勝を狙っていると思いますけど、自分たちは優勝する力を持っていると思います。その力を出し切って、いろいろな人に恩返しをしたいです」。

 高校卒業後は湘南ベルマーレへ加入し、活躍の場をJリーグに移す神谷だが、「プロは決まっていますけど、いまはこの大会にしか集中していません。今後のことは優勝してから考えたいと思います」と「選手権制覇」だけを見据えていた。

(取材・文 奥山典幸)

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