beacon

[MOM1640]青森山田DF原山海里(3年)_脅威の“飛び道具”で劇弾含む2発演出

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 青森山田高3-2大社高 ニッパツ]

 分かっていても止められない。青森山田高(青森)がロングスローからの2得点などで大社高(島根)に3-2の大逆転勝利。脅威の“飛び道具”を見せつけたのが、174cmの右SB原山海里(3年)だった。

 2点ビハインドの前半39分、右サイドから原山が得意のロングスローを放り込む。ゴール前で競ったこぼれ球をMF高橋壱晟(2年)が落とし、MF神谷優太(3年)が右足ダイレクトボレーで突き刺した。前半終了間際に1点を返し、後半16分に高橋のミドルシュートで2-2の同点に追いつくと、後半アディショナルタイム、再び原山のロングスローが炸裂した。

 今度は左サイドからのロングスロー。こぼれ球をFW成田拳斗(3年)が胸でつなぎ、ファーサイドの高橋が左足で蹴り込んだ。「今年は長身選手が多いし、自分の武器も生きる。ロングスローで点が取れたらいいなと思っていた」という原山がもたらした劇的弾。黒田剛監督も「飛び道具として、得点源として練習からやってきた。結果が出て良かった」と胸を張る。

「ロングスローの練習は特別やっていない」。セットプレーの練習の中でFKやCKと合わせてロングスローからの練習はあるが、個人的な自主トレなどはしていないと話す原山。小学5年生のころに身に付けたというロングスローだが、そのきっかけとして「ファウルスローを取られたときに『壁に向かって投げていろ』と怒られて。ずっと投げているうちに飛ぶようになった」とのエピソードを明かし、破顔した。

 調子が良ければ「フォアポストを越えるか越えないかぐらい」の飛距離を誇る脅威のロングスロー。後半アディショナルタイムの劇的ゴールで2点差をひっくり返す逆転勝利を飾った“東北の雄”がここから勢いに乗りそうだ。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015

TOP