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[選手権]苦しみながらも新潟明訓が選手権初勝利!!終盤の2Gで那覇西退ける

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[12.31 全国高校選手権1回戦 新潟明訓高2-0那覇西高 フクアリ]

 第94回全国高校サッカー選手権1回戦が各会場で行われ、フクダ電子アリーナでは16年ぶり6回目の出場となる新潟明訓高(新潟)と、2年ぶり14回目の出場となる那覇西高(沖縄)が対戦した。0-0のまま終盤に突入すると、新潟明訓が2ゴールを奪取、同校史上初となる選手権勝利を挙げた。

「この試合だけは自分たちの良さを出したかった」と田中健二監督が臨んだ新潟明訓は、中盤をダイヤモンド型にした4-4-2を敷き、中盤の両サイド、MF高橋怜大(3年)とMF関口正大(2年)が高い位置を取って起点となってサイドから攻撃を仕掛け、2トップのFW田辺大智(3年)とFW坂田純(3年)にボールを集める。

 MF津嘉山海(2年)がこの試合最初のシュートを放った那覇西は、4-2-3-1の布陣。1トップのFW下地優利(3年)を活かして新潟明訓最終ラインを破ろうとMF津嘉山海(2年)がスルーパスを送るが、シュートまで持ち込むことができなかった。

 前半半ばは膠着状態が続いていたが終盤になると、それまでも高い身体能力で相手守備陣を圧倒していた新潟明訓の田辺がシュートチャンスをつくる。前半37分、MF加藤潤(3年)がFKを素早くリスタートさせて右サイドの高橋に展開すると、高橋からDF白井克秀(3年)へとつながり、白井のクロスに田辺が頭で合わせる。しかし、シュートに力はなく、GK與那覇龍大(2年)の両手におさまった。1分後には田辺がドリブルで仕掛けると、一度は那覇西DFに取られてしまうが、すぐさまボールを取り返すと、左足でシュート。だが、これもGK與那覇のセーブにあい、スコアは動かない。

 守勢に回る時間が長くなった那覇西は、後半18分までに交代枠4つを使い切って勝負をかける。1トップに代わって入ったFW山川千夏礼(2年)、前半から左サイドでドリブルを仕掛けていたFW久場琉(3年)がそれぞれシュートまで持ち込んだが、いずれもゴールマウスをとらえることができない。

 後半、新潟明訓のチャンスをつくっていたのは、中盤左サイドの関口。左サイドからカットインすると、利き足である右足で逆サイドを狙うようなシュートを放ったが、いずれもゴールポスト右へとそれてしまう。シュート数を増やしていくも、割れない那覇西守備陣に対し、「引き込む力がすごくあって、シュートコースを消すのがすごくうまい」と新潟明訓指揮官は試合後に評した。

 それでも決勝点は背番号7の右足から生まれた。後半34分、ゴール前での直接FKの場面で、中村が右足で狙い済ます。壁を超えたシュートは、クロスバーに跳ね返されるとゴール前で混戦に。こぼれ球を関口が右足で流し込んだ。終了間際には加藤のアシストから田辺がダメ押しした。

 1回戦で涙を呑んだ那覇西の玉城真哉監督は「プレスが勝負だと思った」とテクニックで勝る新潟明訓対策を明かしたが、コンディションの悪さを悔んだ。

 選手権初勝利を飾った新潟明訓田中監督は、「何でこんなブロックに入ったのか(笑)」と冗談めかしながらも、「うちも力がないわけではないので、虎視眈々と狙う」と上を見据える。2日に行われる2回戦、新潟明訓は夏の王者・東福岡高(福岡)と対戦する。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)
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