beacon

[選手権]MF坪川が開始29秒のスーパーゴール&人見が2発!!矢板中央は鳴門に3発完勝

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.2 全国高校選手権2回戦 鳴門高0-3矢板中央高 ニッパツ]

 全国高校選手権の2回戦が2日に各地で行われた。矢板中央高(栃木)は鳴門高(徳島)に3-0で勝利。開始29秒にMF坪川潤之がセンターサークル内から決めたスーパーゴールで先制すると、後半にはFW人見拓哉(3年)が2点を追加。4年ぶりの3回戦進出を決めた。同校史上初の2回戦突破を目指した鳴門だったが敗退となってしまった。

 鳴門のキックオフで幕を開けた一戦。開始29秒、素早く奪った矢板中央がスーパーゴールで先制した。キックオフ直後のボールを奪取し、ハーフウェーラインを超えた位置からドリブルで前進したMF坪川潤之(3年)がセンターサークル内から狙い済まして左足を振り抜く。弧を描いたボールはGK河野匠哉(3年)の頭上を越えて、ゴール左へ吸い込まれた。矢板中央がリードを奪った。

 その後も矢板中央が主導権を握り続ける。前半8分にはPA手前左から坪川が蹴り入れたFK。ゴール正面で競り勝ったDF川上優樹(3年)が頭で狙うも、クロスバー上へ外れた。同13分には、DF佐藤誠彦(2年)のパスミスをかっさらったFW大畑亜輝(3年)がGKとの1対1を迎える。シュートはGKに弾かれたが、こぼれに反応したMF伊藤心(2年)が押し込む。しかし前線へ詰めていたDF中山竜介(2年)に直前でクリアされた。

 1点リードの矢板中央は前半25分に大畑に代わり、FW人見拓哉(3年)を投入。人見は2トップの一角に入った。その後も押し込んだ矢板中央だったが追加点はならず。1-0で前半の40分間を終えた。

 徳島県予選の全4試合に続き、選手権1回戦・秋田商高戦(1-0)と5戦連続無失点で勝ち上がってきた鳴門高だったが、まさかの形で失点。開始29秒に出鼻をくじかれると、反撃に出られずに苦戦を強いられた。

 バイタルエリアまでボールをつけられず、中盤で失うシーンが続く。前半25分にはMF南野心(2年)が負傷し、約2分後にはピッチへ戻ったが、後半33分に再負傷して交代。代わって、MF山本日向(2年)が入った。その後も流れを変えることはできずにシュート0本のまま前半を終えた。

 後半、矢板中央はMF江口大希(3年)に代わり、FW森本ヒマン(3年)を投入。立て続けにセットプレーを得ては相手ゴールを脅かしたが、ネットは揺らせない。対する鳴門は後半9分に2人目の交代。途中出場の山本に代えて、MF大星陸(3年)を送った。矢板中央は後半16分、伊藤をMF吉澤海(3年)に代える。

 押し込みながらも追加点が奪えずにもどかしい時間が続く矢板中央は前線の人見が気を吐き続ける。後半17分にはクリアボールを拾った人見がPA手前左から右足を一閃。ダイレクトで狙ったボールは枠を外れる。

 それでも直後の後半18分に人見の積極的な姿勢は実った。左サイドからドリブルで攻め上がった森本がDFと競り合いながら中央へ折り返す。ニアサイドへ走り込んだ人見がDF2人の間を割って、ダイビングヘッドを叩き込んだ。矢板中央が2-0と差を広げた。

 さらに後半28分に人見がこの日2点目を決め、試合を決定付ける。相手のミスからボールを奪うと、DF星キョーワァン(3年)から受けた森本がターンして左足でスルーパス。裏へ抜け出た人見がGKを正面にPA手前から右足を一閃。ゴールネットへ突き刺した。途中出場の森本が2アシストし、人見が2得点の活躍。3-0とダメを押した。試合はそのまま終了。3-0で勝利した矢板中央が8強進出した2011年大会以来の3回戦進出を決めた。

 試合後、2得点の活躍をみせた人見は「一戦一戦しっかりと戦って日本一になりたい」と笑顔でコメント。敗れた鳴門の計盛健一コーチは「ファーストシュートを止められなかったのは全て私の責任。全国の経験不足であの場面を警戒できなかったのが敗因です」と涙をにじませ、教え子たちをかばった。

(取材・文 片岡涼)
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015
DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」特設ページ

TOP