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[選手権]1年間の成長を見せた明徳義塾…“ホーム”正智深谷から逃げ切り成功!!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 正智深谷高 0-1 明徳義塾高 浦和駒場]

 第94回全国高校サッカー選手権は2日、各地で2回戦を行い、浦和駒場スタジアムの第1試合では正智深谷高(埼玉)と明徳義塾高(高知)が対戦。前半10分に先制した明徳義塾が1-0のまま逃げ切って、3回戦へと駒を進めた。

 試合を動かしたのは明徳義塾だった。前半10分、最終ラインからDF舛田凱(2年)が左足でピンポイントのロングフィードを送ると、サイドを駆け上がった右SBのMF岡崎郁矢(3年)が鮮やかなトラップでボールを落ち着ける。寄せてくる相手選手をワンステップでかわして中央に持ち出すと、左足の強烈なシュートでネットを揺らし、スコアを1-0とした。「立ち上がりにお互いがリズムをつかめないときに先制点を取れたので、それで落ち着いてできました」と先制点の大きさを明徳義塾の小松晃監督は振り返った。

 地元・埼玉での試合ということもあり大声援の後押しを受ける正智深谷は、中盤の底でMF小島遥(3年)とMF小山開喜(2年)が攻撃のタクトを振るい、スピードのあるMF新井晴樹(2年)と高さのあるFW梶谷政仁(1年)がコンビを組む2トップまでボールを届けようとする。しかし、明徳義塾の素早い寄せに苦しみ、最終ラインの裏を狙ったロングボールも明徳義塾GK六倉葵(2年)の果敢な飛び出しに遭って、なかなか好機を創出できない。前半アディショナルタイムには左サイドでボールを受けた新井がシュートまで持ち込んだが、ボールは枠を捉え切れなかった。

 1-0と明徳義塾がリードしたまま後半を迎えると、なかなか反撃の糸口をつかめない正智深谷は後半15分、MF鈴木涼太(2年)と梶谷に代えてMF須藤寿音(2年)とMF田島帆貴(2年)を同時投入して、状況を打開しようと試みる。すると同24分には左サイドから田島が送ったパスから小島が決定機を迎えるがシュートは相手DFにブロックされ、こぼれ球に反応した小山のシュートもネットを揺らすには至らなかった。

 先制後、なかなかシュートチャンスを創出できない明徳義塾も最前線のFW竹内優太(2年)にMF佐々木敦河(2年)、FW大田陸(2年)らが絡んで追加点を狙いに行くが、正智深谷の守備を崩し切れずに2点目を奪取できない。終盤には途中出場した正智深谷MF宮下陸(3年)のロングスローからゴールを脅かされる場面を作り出されたものの、体を張った粘り強い守備で得点を許さずに明徳義塾が1-0の完封勝利を収めた。

 前回大会では初戦となった2回戦で水橋高(富山)と対戦した際、1-1で迎えた後半アディショナルタイムに失点を喫して、3回戦に駒を進めることはできなかった明徳義塾。「去年は完全にボールウォッチャーになってしまいました」と去年の痛恨の失点場面を振り返った小松監督だが、「今年は押し込まれる展開の中でもディフェンスに余裕がありました。去年を経験している選手が7、8人いたので慌てずに自信を持ってできたのかなと思いますし、今日の勝利につながったと思います」と選手たちの1年間の成長に頬を緩めた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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