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[MOM1659]明徳義塾MF岡崎郁矢(3年)_夏から転向のSBが値千金の一撃「ビックリし過ぎて…」

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 正智深谷高 0-1 明徳義塾高 浦和駒場]

 なぜか、そこにいたのはSBだった。前半10分、最終ラインでボールを受けた明徳義塾高(高知)DF舛田凱(2年)が顔を上げると、右SBのMF岡崎郁矢(3年)が敵陣深くでタッチライン際まで開いてボールを呼び込んだ。

「舛田にはロングパスがあるので、サイドに張っていれば一発を送ってくれます。練習どおりです」。舛田の左足から送られたピンポイントパスを受けた岡崎は鮮やかなタッチでボールを落ち着かせると、寄せてくる相手選手をかわして中央に持ち出し、左足を一閃。勢いよく飛び出したボールはゴールネットに突き刺さり、明徳義塾に先制点がもたらされた。

「ビックリし過ぎて、あんまり覚えていません」とゴールが決まった瞬間を振り返って苦笑した岡崎だったが、「トラップが良かったので、シュートを打とうと思いました。時間帯も早かったのでシュートを打ちたかったし、点もほしかったので、ゴールを奪えてシンプルにうれしいですね」と大舞台での得点に白い歯を見せた。

 夏まではボランチを務めていたが、「SBがケガをして、9月くらいからSBになりました」とSBに転向。「僕はポジションはどこでも良いので」と何よりも試合に出ることが大事と強調すると、「SBはボランチよりもフリーでボールを持てる時間があるし、キック力には自信があるので相手ディフェンスの裏へのパスを狙っています」と自らの持ち味をSBで活かそうとしている。

 昨年、チームは選手権出場を果たしたものの、2年生だった岡崎はメンバー外となった。「メンバーに入れなくて悔しかったし、自分もピッチに立って試合に出て活躍できればいいなと思っていました」と当時を振り返る。そして最高学年となった今年、レギュラーポジションを手に入れて選手権のピッチに立つと、自らの決勝点でチームを3回戦へと導いた。

 値千金の一発を奪ったことで、次戦も「チャンスがあれば得点は狙いたい」と語りつつも、「でも僕はディフェンスの選手なので、一番大事なのは守ること。まずは対面する相手に仕事をさせないように頑張ります」と意気込みを示した。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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