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[選手権]気丈に振る舞ったキャプテン…G大阪内定コンビ擁する大津は初戦で散る

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[1.2 全国高校選手権2回戦 大津高2-3前橋育英高 フクアリ]

 優勝候補の一角が初戦で散った。3年ぶり16度目の出場となった大津高(熊本)は2回戦で前橋育英高(群馬)と対戦。2度のビハインドを追いつきながら後半アディショナルタイムに決勝点を許し、2-3で競り負けた。

 これで10年度大会、12年度大会に続いて出場3大会連続の初戦敗退。卒業後のG大阪入団が内定しているDF野田裕喜主将(3年)は「プロになる以上、期待されてなんぼ。プレッシャーはなかった」と言うが、大会初戦の緊張からか、「全体的に硬さがあった」のも確かだった。

 試合終了のホイッスルが鳴ると、ピッチに倒れ込むチームメイトを野田が助け起こして回る姿があった。「試合に出ている11人より、3年間で一度もAチームに上がれず、スタンドにいた仲間のほうが悔しいんだ。泣いている場合じゃない。顔を上げよう」。キャプテンとしてそう声をかけ、気丈に振る舞った。

 決勝点のシーンでは前橋育英FW横澤航平(3年)に体を入れられ、クロスを上げられた。「自分がもっと足を使って、予測していれば防げた失点だった」。最後の砦となるべきセンターバックとして、そう反省した。

「昨日も天皇杯の決勝があったけど、最後の最後のところで(G大阪の)丹羽さんが体を張ってゴールを守っていた。ペナルティーエリア内で体を張ったり、シュートを体に当てたり、自分とはまだまだ違いがある」

 自分自身の課題と向き合う野田。今後はともにG大阪入りするFW一美和成(3年)とともにプロの世界で勝負していくことになる。高校生活最後の大会をPKの1得点で終えた一美は「この悔しさをバネに、また厳しい世界になると思うので、頑張りたい」と唇をかみ締め、会場をあとにした。

(取材・文 西山紘平)

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