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[選手権]餅山ハット!中村3アシスト!東福岡、新潟明訓下して市船との3回戦へ!!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 新潟明訓高1-3東福岡高 ゼットエー]

 インターハイ王者・東福岡高(福岡)は、FW餅山大輝(3年)がハットトリックの活躍を見せて、ダークホースの呼び声高かった新潟明訓高(新潟)を3-1で振り切った。明日3日に行われる3回戦では、今夏のインターハイ決勝と同カードとなる、市立船橋高(千葉)と激突する。

 3-0で完勝した1回戦の遠野高戦と同じ先発メンバーで臨んだ東福岡だが、前半開始直後は新潟明訓にペースを握られる。新潟明訓は高い位置からプレスをかけて、球際でも強さを発揮。東福岡はボールが落ち着かず、3トップにパスを供給することができない立ち上がりとなった。「相手のプレッシャーに押されるところはあった」。序盤の戦いを森重潤也監督は振り返る。

 それでも夏の王者は前半を15分過ぎたあたりには落ち着きを取り戻すと、先制点を奪う。高い位置をとっていた新潟明訓DFラインをMF中村健人(3年)のパスが切り裂く。餅山がDFを振り切ると、GKとの1対1を左足で難なく制した。

 味方だけでなく相手も含めた誰かが触れば入るほど鋭いボールを送るのは、1回戦でもCKでアシストを記録しているヒガシの10番、中村健。「分析していても理屈じゃないヒガシさんの強さ」と田中健二監督は東福岡のセットレプレーを警戒していたが、「ゴールエリアの対角線上の端を狙っている」(中村健)というライナー性のボールを、餅山がファーサイドで頭でねじ込んで、東福岡がリードを2点に広げる。

 後半6分に2点を追わなければならなくなった新潟明訓・田中監督は、その5分後にMF中村亮太朗(3年)を投入する。「朝、痛がっていたので出さないつもりだったけど、アップをしたら『やれる』ということだったので、『後半10分から行くよ。途中でダメになってもいいから』」と、背番号10をピッチに送り出した。

 しかし、この試合3点目も東福岡に記録される。中村健のスルーパスから餅山がシュート。一度はGK杉本陸(2年)にセーブされたが、こぼれ球を自ら押し込んでハットトリックを達成した。

 3点を追いかける新潟明訓は、終了5分前に途中出場の中村亮が1点を返したが、反撃もここまで。3-1で東福岡が3回戦に駒を進めた。

 敗戦の中にも新潟明訓の指揮官は「相手がヒガシさんなので、私にとっても、選手たちにとっても意地を出せた」と1点を返して終わったことに安堵の表情を見せた。東福岡のパスでの崩しの部分には舌を巻くも「個ではそんなに負けてないんじゃないかと思う」と新潟明訓の選手たちを讃えた。

「まずは勝ち上がっていくことが大前提。そういう意味では目標は達成できた」。“夏冬連覇”を目指す東福岡・森重監督はひとつの勝利に浮かれる様子はなかった。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)
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