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[MOM1670]帝京三DF木村祥太郎(3年)_「絶対に行かないといけない」悲願の8強を期するキャプテン

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 帝京三高8-0山口県鴻城高 ゼットエー]

 MF村上光樹(3年)のハットトリック達成に大きく貢献していたのが、帝京三高(山梨)の主将、DF木村祥太郎(3年)だ。

 右サイドからのクロスを頭に合わせて村上の1点目を呼び込むと、2点目はGKとDFの間に絶妙なループパス。GK川島陸哉(3年)がこぼしたところを村上がつめた。村上がハットトリックを達成した3点目は、木村の真骨頂が発揮されていた。右サイドの木村が中央のMF吉野巧人(3年)へはたくと、木村はゴール前に猛然と駆け上がる。木村が中央へ走ったことで山口県鴻城高(山口)DFは引きつけられ、右サイドの村上はフリーに。そこを吉野がピンポイントでロングボールを通すと、村上が右足で三度鴻城ゴールを破った。さらに、チーム8点目となったFW藤本夏知(3年)のヘディング弾もアシストした木村は、80分のフル出場で3アシストを記録した。「1回戦はあまり調子がよくなかったんですけど、自分にも見せ場が来ると思って上がりました。チームの勝利に貢献できてよかったです」。

「今日は温存という形で臨んで、相手は守備が固いと言われていたので不安だったんですけど、代わりに入った3人がいい仕事をしてくれたので、大勝になったと思ってます」。キャプテンは、先制点を含む2得点を決めたMF引間楓太(3年)、中盤の両サイドを担って80分間走り回ったDF加藤勇歩(3年)とMF三井貴耀(3年)の活躍を讃えると、「全国で誰が出ても勝てるというのを証明できた」と胸を張った。

 2試合11得点という攻撃陣が脚光を浴びるが、2試合連続完封と守備陣も好調をキープ。「4バックの距離感がよくて、GKとのコミュニケーションもとれているので、守備の面では問題がないかなと思います」と右サイドバックの木村は手応え十分だ。

 来春からは神奈川大学でサッカーを続けるという木村には、その前に達成すべき目標がある。「チームの状態がいいので、もっと上に行けると思う。ここでベスト8は絶対に行かないといけない」。選手権、総体で3回ずつベスト16で大会を去っており、帝京三にとって準々決勝進出は悲願ともいえる。3回戦で相対するのは相手が昨年度選手権の準優勝の前橋育英高(群馬)だ。「強いところに勝って、ベスト8に行きたい」。キャプテンマークを巻く木村は、力強く答えた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)
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