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[選手権]歴史を刻んだ1勝!逆転勝利の駒澤大高、初の8強進出!!

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[1.3 全国高校選手権3回戦 松山工高1-2駒澤大高 駒沢]

 50年ぶりのベスト8入りを目指す松山工高(愛媛)と、史上初の8強進出に懸ける駒澤大高(東京B)。意地と意地がぶつかり合った第94回全国高校サッカー選手権3回戦は、地元の声援を受けた駒澤大が逆転勝利を飾ると、5日に行われる東福岡高(福岡)との準々決勝へと駒を進めた。

 序盤は松山工のダイナミックなサッカーが駒澤大を押し込んだ。つなぎの部分でイージーなミスが目立ったものの、勢いを持って攻めると試合のペースを握った。高い技術を持つFW野川稀生(3年)を起点に攻撃を仕掛けたが、先制点には至らなかった。

 DF高橋勇夢(2年)とDF長井虎之介(2年)が負傷のためベンチ外となり、「選手たちも動揺した顔をしていた」という駒澤大高(東京B)の大野祥司監督。苦しい選手事情を抱えながらも徐々に流れを引き寄せると、シュートは1本しか放てなかったがスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半に入ると、両チームともに得点を重ねる。松山工は野川がDF佐藤瑶大(2年)に倒されて得たFKで自らキッカーを務めると、鋭い弧を描いてゴールに向かったボールをDF志摩奎人(1年)がコースを変えて先制点を奪う。

「ドリブルがキレキレで嫌な相手でした。苦労しました」と野川を讃える佐藤だが、起死回生の同点弾で汚名を濯ぐ。先制を許した8分後の後半11分、FW野本克啓(3年)のFKを打点の高いヘディングがとらえた。「全国でも通用する」と自負するストロングポイントで、試合を振り出しに戻した。

 連戦による疲労を考慮して「ボールを失わなければ守備をしなくていいので休める。そういうメンツを後半にとっておいた」という大野監督は、ボランチで先発していたMF竹上有祥(3年)とMF春川龍哉(3年)を下げて、FW岩田光一朗(2年)とMF菊地雄介(2年)という攻撃的な選手を投入すると、その采配がズバリ的中する。後半28分、松山工ゴール前でのこぼれ球を「左足のシュートには自信がある」という菊地が振り抜くと、シュートは松山工ゴールに突き刺さった。

「ラインを上げられるチャンスがあれば上げろと言われていました。中盤をコンパクトにしてセカンドボールを拾いやすいようにしました」とCBの佐藤が言ったように、駒澤大はDFラインを高く設定した。松山工に裏のスペースを突かれる場面もあったが、リードしてラスト5分を切っても、両SBも対面の選手に対して高い位置までプレッシャーをかけた。「押し込んで勝つ」。駒澤大の勇気が松山工の攻撃の手を奪い、勝利を呼び込んだ。

 2回戦で50年ぶりの勝利をおさめた松山工は、1965年度以来となるベスト8入りを前に涙を呑んだ。「2回勝つのはまだまだ……。ただ、2回勝つ手がかりは見つかった」と坂本監督は言葉を噛み締める。「集中力、技術力、メンタル」を磨くことで、「もう1回この舞台に立たせてあげたい」と再び選手権に戻ってくることを誓っていた。

「とにかく下手」と大野監督に言われ続けてきた駒澤大は、比較されてきた2010年度のチームが達成したベスト16という記録を破り、同校の最高成績となる8強入りを果たした。「下手だけど、いままで努力してきた大きさや頑張りは心に響いている」。指揮官は誰よりも選手たちの努力を知っている。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)
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