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[MOM1675]青森山田GK廣末陸(2年)_2度のPK対決で桐光・小川に読み勝った高度な頭脳戦

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 桐光学園高2-2(PK4-5)青森山田高 ニッパツ]

 笑いかけた。U-18日本代表のチームメイト同士。青森山田高のGK廣末陸(2年)は桐光学園高のエースFW小川航基(3年=磐田内定)の動揺を誘おうと、あらゆる心理戦を仕掛けた。

 2-2で迎えたPK戦は4人目までを終え、4-4の同点。お互い一歩も譲らない熱戦の中、先攻・桐光学園の5人目が小川だった。微笑みかける廣末に対し、思わず苦笑いを浮かべる小川。さらに廣末は自分から見て左を指差した。その逆が小川の得意なコースであることを知っていたからだ。

 桐光学園は2回戦の長崎南山戦でも試合の中でPKがあり、小川はGKに向かって左に決めていた。「長崎南山戦の情報も入っていたし、向こうはやりづらいだろうなと。代表でもPK練習はやっているし、相当、動揺していたと思う。追い打ちをかけられればと思っていた」。伏線は後半19分のPKの場面にあった。小川はゴール上に外したが、このとき廣末はキッカーに向かって右方向に飛んでいた。

「信念というか、“ここ”っていうコースを守り切れないメンタルの弱さが出たのかなと思う」。このときのシーンを小川はそう振り返る。得意なコースを廣末に読まれていたため、咄嗟に蹴る方向を変え、結果、枠を外す失敗。「今度は自信のあるほうに蹴ってくる」。廣末には確信があった。

 だからこそ、「左を指差して、逆に蹴らせた」と追い打ちをかけた。あとは自分を信じて、思い切って右に飛ぶだけだった。まさに読みどおり飛んできた小川のキックを弾き出し、勝負あり。U-18日本代表対決は、高度な頭脳戦を制した廣末に軍配が上がった。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)

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