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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.83]中京大中京MF井村早良(1年)_大きな可能性示した15歳「またこの舞台に立ちたい」

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[1.3 全国高校選手権3回戦 星稜高 1-0 中京大中京高 浦和駒場]

 2000年2月26日生まれの15歳。今年度、中京大中京高(愛知)に入学したばかりの1年生だ。しかし、MF井村早良(1年)は初となる選手権の舞台に臆することなく、大きなインパクトを残した。

 初戦の初芝橋本戦、そして2回戦の札幌大谷戦で2試合連続ゴールを奪い、勢いに乗って迎えた星稜戦でも、井村は存在感を示す。相手のポジションを確認しつつ、右サイドからのダイアゴナルランで最終ラインの裏を急襲し、縦への推進力を生み出す。このプレーを岡山哲也監督も称賛する。「井村はスピードがあるし、相手をよく見てプレーができます。スピードがありながら、周囲を見る力があるということに将来性を強く感じます」。

 スコアレスで迎えた前半39分には、カウンターから最終ライン裏に抜け出す動きでFW柳完治(3年)の浮き球のパスを呼び込み、PA内に進入して決定機を迎える。しかし、シュートは相手GKに弾き出されて3試合連続ゴールを記録することはできなかった。「大きなチャンスだったので、本当に決めたかった。あそこで決めていれば試合の流れも変わっていたと思います」と悔しさを滲ませたように、後半4分に星稜に先制を許したチームは、同点に追い付くことができずに0-1の完封負けを喫した。後半15分にピッチを後にしていた井村は「今までで一番悔しい。本当に一番悔しかったです」と声を落とした。

「中学生の頃から一番出たい、憧れの舞台でした」と語る選手権。その舞台に「初戦は正直、緊張している部分もありました」と明かしたものの、「でも先輩の言葉を聞いているうちに、堂々とプレーできるようになりました」と初戦からピッチ上で躍動し、2試合連続ゴールを記録。「選手権でゴールを狙っていたし、それが2試合連続できたことは良かったです」と素直に喜びを表した。

 1年間で確かな成長を遂げ、大舞台で結果を残した井村にとって、同学年のFW本山遊大(1年)の存在は大きな刺激になっているようだ。「中京に入り、1年生同士では一番サッカーをやっている仲ですし、いつもサッカーの話をして通じ合える部分が多いと感じています。ムチャクチャ刺激になっています」。今大会の登録メンバー30人の内、1年生は井村と本山の2人のみ。今大会2ゴールを奪った井村同様、本山も1ゴール2アシストと存在感を示した。中京大中京の将来を担うコンビに、岡山監督も「2人にはこの大会を通じて、僕も驚かされるばかりでした。1年生で活躍したこともそうだし、こういう負けを経験したことも彼らにとっては今後プラスになるだろうし、来年再来年、主軸になってほしい」と大きな期待を寄せている。

「僕にとって選手権で負けることはとても悔しいこと。でも、その悔しさを1年生から経験できたのは良かったし、この悔しさは成長に絶対に必要だと思います」と本人も敗戦を前向きに捉える。1年後、憧れの舞台に戻って来るには再び県予選を勝ち上がってこなければならない。「今回は3回戦で負けてしまいましたが、先輩たちの分まで僕たちがもっと上まで行き、成長した姿を見せたいので、絶対に予選を勝ち上がって、またこの舞台に立ちたいと思います」。初の選手権で躍動した男は1年後、一回りも二回りも成長した姿を見せたいと胸を張って答えた。

(取材・文 折戸岳彦)

 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そしてゲキサカでは、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画「全国のつくしを探せ!」を展開中! 各地の高校世代のゲームの中から、つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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