beacon

[MOM1682]國學院久我山FW内桶峻(3年)_決勝点へと突き動かした同級生と総監督からのメッセージ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.5 全国高校選手権準々決勝 國學院久我山高 1-0 前橋育英高 ニッパツ]

 史上初の4強入りを懸けた大一番の当日、國學院久我山高(東京A)のFW内桶峻(3年)の下へ「LINE」でメッセージが届いた。“3年生のグループ”に投稿されたのは5〜6分に及ぶ動画で、そこにはメンバー外となった3年生一人ひとりの写真とメッセージが映っていた。

「いまの久我山なら絶対に負ける気がしないから自信を持て」
「9日と11日の塾は振り替えしたから、絶対埼スタに行こう」

「朝から泣いてしまいました。起きたら送られてきていて、知らされていなかったので……。すごい嬉しかったですし、絶対に勝たなければいけないと、改めて思いました」。想いのつまったこの動画は、内桶だけでなく、國學院久我山イレブンを奮い立たせた。

 そしてこの動画とは別に、内桶個人にも、あるメッセージが届けられていた。送り主は李済華総監督だ。「パスもいいけど、思い切り振り抜いてこいと言われたので、それを意識して。普段の自分だったら(シュートを)打っていなかったと思います」。そして、得点のシーンは後半11分だった。中央のFW澁谷雅也(2年)に楔のパスが入ると、内桶は右サイドに開きながらボールを受ける。そのままドリブルでPAに入ると、1ステップで目の前のDFを外して右足を一閃。素早く振り抜かれたシュートは、前橋育英GKのニアサイドをぶち抜いた。

 シュートを選択したことに「結構意外でした」とアシストした澁谷は言う。「峻くんがスペースで開いているのがパッと見えたので出して、自分がクロスの準備をしてたんですけど、峻くんが決めてくれたので良かったです」と決勝点を回想した。

 7年前の選手権準々決勝では前橋育英に0-1で敗れていた國學院久我山。「自分たちの代では絶対に勝とう!」。多くの人の想いを背負って戦ったチームは、見事雪辱を晴らし、同校史上初のベスト4進出という快挙を成し遂げた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015
DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」特設ページ

TOP