beacon

[MOM1683]流通経済大柏DF鈴木蓮(2年)_流経柏グラウンドで5年間かけて成長!名将も評価する左利きCB

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.6 ニューバランスカップ準決勝 流通経済大柏高 1-0 山梨学院高 時之栖B1]

 流通経済大柏高の名将・本田裕一郎監督が「いいでしょう? 落ち着いていてね。本当はボランチやらせたいんですけど、ちっちゃいんで。ただ、ほとんど取れちゃう」と信頼を置く左利きのCBだ。DF鈴木蓮(2年)は身長は170cmほどで本人も認めるように小柄だが、「気合」と「ヘディング、1対1とか負けたくない。対人も徹底してやっている。カバーも意識しつつやっていますね」という武器を発揮して山梨学院高の攻撃を封じ込んだ。

 この日、相手の1トップを務めたのはU-16日本代表FW加藤拓己(1年)。ポストプレーで起点にされた部分もあったが、厳しいチェックを続けて簡単にプレーさせず、スペースへのボールは見事にシャットアウトした。「無失点をずっと意識してやっていました」というCBは競り合いの強さとスピードに乗ってきた相手に対しての対応の巧さを発揮し、そして左足フィードでも存在感を放って1-0での勝利に大きく貢献した。

 今大会はボランチとしても出場。中盤でも納得の行くパフォーマンスができているというが、本人は今後もCBとしてチームに貢献するつもりでいる。「CBの方がいいですね。1対1の機会も多いし、潰すのが好きなんで」。流経大柏は1年生チームで臨んだ予選リーグでは失点をしたが、鈴木ら主軸が出場した試合は決勝も含めて全試合無失点で終えるなど、チームの守り、また鈴木自身もCBとしての手応えを得る大会となった。

 鈴木は流経大柏のサッカーを5年間学んできたDFだ。中学時代は流経大柏の本田裕一郎監督が総監督を務め、流経大柏の人工芝グラウンドでトレーニングを行うクラブ・ドラゴンズ柏に在籍。「親が勧めてくれて、人工芝だし、流経も強いから自分も学べるんじゃないか」という理由で茨城県牛久市から千葉県柏市の練習場まで1時間以上かけて通っていた。そして高校生選手たちのプレーを目の前で見て、学び、流経大柏ホームのプレミアリーグの試合は一緒になって応援。クラブ・ドラゴンズ柏2期生に当たる鈴木は中学3年時には流経大柏のトレーニングにも参加してスキルを磨いてきた。

 その成果を現在プレーで表現している。「ずっと去年から本村(武揚)さん(流経大柏→流経大)とか見てきて、ああいうカバーの巧さだったり一個一個の強さだったりを学んで自分もああいうCBになっていきたいと思っています。プレミアももうすぐはじまるのでゼロでいきたいですね」というDFが、16年の流経大柏の最終ラインの柱としてひとつでも多くの白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

TOP