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[選手権]1年前仲間たちと観戦して「行く」と誓った埼スタファイナル、國學院久我山CB野村「日本一になりたい」

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 第94回全国高校サッカー選手権は11日に埼玉スタジアム2002で決勝戦を行う。初の決勝進出を果たした國學院久我山高(東京A)のDFリーダー、CB野村京平(3年)は東福岡高(福岡)の強力攻撃陣を封じて日本一を勝ち取ることを誓った。

 東福岡は中央、サイドから多彩な攻撃で今大会9得点。野村は現時点でのイメージについて「サイドから切れ込んでクロス、シュートは注意したい。ゴールシーン見ていたら裏突かれてシュートとかあったのでリスク管理とチャレンジアンドカバーをしっかりしたい」と口にした。そして、対人、球際、空中戦の強さを武器とする屈強なストッパーは「あした、このチームでできる最後の試合なので恩返しできるように」と必勝を期した。

 決勝のピッチは一年間思い描いてきたものだ。昨年は京都橘高にPK戦の末に敗れて3回戦敗退。野村はその9日後に行われた星稜高対前橋育英高との決勝戦を見るために埼玉スタジアムに足を運び、現地で観戦したのだという。「自分は去年の決勝を見に行ったんですよ。ここのピッチでプレーしたいという気持ちが強くなって、行きたいとかじゃなくて、『行く』っていう気持ちでいたので。実現して嬉しいです。(一緒に決勝を見たのは)宮原、自分、小林、鈴木、澁谷、名倉です」。その時立てた誓いを1年後見事に叶え、今度は選手として「埼スタファイナル」に戻ってきた。

 埼玉スタジアムのピッチは準決勝でも経験したが、決勝ではより観衆の増えることが予想される。「準決勝と決勝でも景色が違うと思う。観客も多いと思う。でも自分たちは自分たちで落ち着いてやりたいと思います」。冷静に試合に臨み、1年前に星稜の選手たちが喜びを爆発させたように、今度は自分たちが埼玉で舞う。準決勝で野村は家族、先輩からの“ゴール指令”に見事に応える同点弾。攻守で躍動している背番号2は「東福岡に2連覇だけはさせたくない。夏冬連覇になっちゃうと他のチームどうなっているんだ? となるので。そして久我山に恩返しして日本一になりたいと思っています」。このピッチに立って勝つために努力してきた1年間。全力で戦い抜いて久我山を初の日本一へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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