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端正なマスクのルーキー…昨秋鮮烈デビューの富樫「出た試合全部で点が取りたい」

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 昨年9月、FW富樫敬真(とがし・けいまん(←関東学院大))は鮮烈デビューを飾っている。8月に横浜F・マリノスの特別指定選手として登録されて迎えた9月19日のFC東京戦。スコアレスの後半28分から投入されると、同43分にMF中村俊輔のクロスを頭で叩き込み、決勝点を奪って見せた。

 ルーキーとしてプロの門を叩くには申し分のない実績だ。しかし富樫は「正直、1点しか取れていないのが悔しい」と真顔で話す。「出た試合全部で点が取りたい」。日本人の父、アメリカ人の母を持つアメリカ・ニューヨーク州出身の22歳は、端正なマスクを引き締めた。

 思いを強くさせるのは、すでに多くの同世代の選手が活躍しているという意識だ。その意識は日本のみならず、世界に広がっている。昨年のチームメートのFWアデミウソン(←G大阪)は「負けられないと思っている相手」。リオデジャネイロ五輪への出場にも期待がかかるブラジルの次期エース候補をもライバル視した。

 近年、大卒選手が苦しむ多くの現状を見て思うことも多い。「大学で実績があってもプロでどうなるかだと思う」。横浜FMのジュニアユースからユースに上がれず、一度はサッカーを止めようとさえ思った時期から、地道にサッカーを続けて掴んだ夢。トリコロールの背番号17は世代No.1を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)
※名鑑データは2015年シーズンのものです。最新のものは2月上旬のJリーグ正式発表までしばらくお待ちください。

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