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[MOM1696]習志野MF松木玲生(2年)_ミス怖れず走り回るボランチ、転向3か月で伝統校の軸のひとりに

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.30 千葉県高校新人大会Aブロック準決勝 習志野高 2-0 東海大望洋高 柏日体高G]

 CBからボランチへ転向してまだ3か月。だが、その存在感は日に日に増して来ている。習志野高のMF松木玲生(2年)は最高学年になるまで「Bチームの下の方だった」(砂金伸監督)存在でトップチーム入りすることも遠い存在だったが、10月にCBからボランチへ転向すると台頭。ボランチにけが人の出た横山杯 第16回全国ユース招待サッカー大会(12月25日~29日)でトップチームのボランチに抜擢されると、持ち味の推進力と動きの量によって一気に先発を掴んだ。

「ミスを怖れないようにしているので、切り替えてやるようにやっています」というようにミスを怖れずに動き回るボランチは、この日も試合後に砂金伸監督が「いいタイミングで飛び出している」と真っ先に名を挙げるほど存在感。「体力があるので使ってもらっている」と自覚しているMFは中央、サイドの局面に顔を出して崩しに加わった。そして混戦を制して抜けだすパワーとPAへの飛び出し、守備面でも効いていた松木はパートナーのMF愛澤健太(1年)とともに勝利に貢献。負傷明けで「最後の方、バテちゃったんでそこはダメだった」と反省したが、それでも周囲に評価されるような活躍をして見せた。

 横山杯でブレイク。その後、チームはパフォーマンスが落ちている時期もあったが、「自分的には安定してレギュラー取れるようにしてきたので、どんどん上がっていく感じでしたね」と状態が上がっている感覚があった。そして味方の特長もよく分からない状態で臨みながらも結果を残した横山杯からチームメートとの連係を深めて「やりやすくなって周りとも息が合ってきた」。がむしゃらに戦うだけだった1か月前から現在は落ち着いて考えてプレーすることもできるようになった。

 今後より欠かせない存在になって勝利に貢献することができるか。「(個人的には)オフェンシブ的な感じでやっていきたい。1タッチで展開したり飛び出していくところはいいところだと言われているので、もっと出していきたいです。(理想の選手は)ドルトムントのギュンドガンとかいいですね。もっとロングパスで展開とか増やしていきたいです」。先輩の勧めでボランチに転向してから3か月。伝統校・習志野の軸のひとりとして存在感放つMFがその武器をよりチームの白星、ゴールに繋げて「インハイ、選手権でいい結果出せるようにやっていきたい」という目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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