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[新人戦]新生・前橋育英のキャプテンマーク巻くMF大塚「まとめるのはもちろん、自分がチームの流れをつくる」

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[2.6 群馬県高校新人大会準決勝 前橋育英高 2-1 高崎高 群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場]

 “上州の虎”こと前橋育英高のキャプテンマークをMF大塚諒(2年)が巻いている。新チームスタート直後ということでまだ暫定的な主将という。だが、山田耕介監督は彼のキャプテンシーを認めている。

 唯一昨年からのレギュラーである大塚はこの日、ダブルボランチの一角として先発するとボールをシンプルに動かし、チャンスあればゴール前まで飛び出してシュートを放った。結果的に後半アディショナルタイムに大塚が放ったシュートのこぼれ球が決勝点に。また山田監督が「自分で何かするタイプではないけれど、パスコース読んだりするのは上手い」というMFは献身的に走って相手の攻撃の芽を積み続けた。

「まとめるのはもちろん、自分がチームの流れをつくる。そういう選手になっていきたいので、一戦一戦こだわって大事に戦っていきたいと思います」と語る大塚は理想のリーダー像について「みんなから信頼されるリーダーになりたいので普段もそうですし、プレー面でも流れを変えたり、声を出して行ったりしてチームの核としてやっていかないといけない。自分の持ち味は泥臭さなので、そういうところからチームを変えていきたい」と説明する。

 横浜FMジュニアユース追浜出身のゲームメーカーだが、自分の役割はチームに泥臭く戦う姿勢を植え付て勝利へ導くことだと考えている。群馬県選抜として全国準優勝した14年長崎国体、そして昨年と常に前主将のMF尾ノ上幸生(3年)とダブルボランチを組み、真横でそのプレー、リーダーシップを学んできた。「去年は幸生さんに付いて行くという形だった。今年は引っ張っていくという形になるんですけど幸生さんとやって学んだところはある。真似しつつ、自分の持ち味も出していきたい」。同じく泥臭くチームのために身体を張っていた前主将から学んだ姿勢を活かして、チームメートともに白星を勝ち取る。

 目標は昨年度の全国ベスト8を越えてより上のステージへ行くこと。「(8強入りした選手権は)あんなに大きな舞台、自分にとっても夢の舞台だったので自信になったというか、今年やっていく上でチームメートにどんどん伝えていかなければいけないと思っています。(一方で)あの舞台に立てたからこそ、あの悔しさを知っている。今、一生懸命やっているのでその悔しさを晴らせるようにやっていきます」。チームメートたちに下を向かせることはしない。チーム一の経験をしてきたMFは強い意志を持って16年シーズンに臨む。

(取材・文 吉田太郎)

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