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[練習試合]Jキャンプ経て高校選抜参加の逸材、桐光学園DFタビナス・ジェファーソン「アピールしてもっと自分の名を売っていきたい」

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[2.8 練習試合 日本高校選抜候補 0-2 駒澤大 時之栖]

 桐光学園高の左SBタビナス・ジェファーソン(2年)は大会優秀選手に選出された高校選手権後、先輩FW小川航基が所属しているジュビロ磐田と清水エスパルスのキャンプに参加。「スピードが違うんですけど守備の方では慣れてきて、周りの人も上手くて自分のプレーしやすい環境をつくってくれていたので、いいアピールが出来たと思います」とプロ相手に納得の行くプレーを披露して、今回の日本高校選抜候補合宿に参加している。

 この日の練習試合では3本目と4本目に左SBとして出場。相手のロングボールに対するラインの上げ下げの対応は最も速く、1対1の攻防ではそのスピードとコンタクトの強さによって自由にプレーをさせなかった。そして攻撃面では一瞬の加速でDFを外してクロス。だが、決定的な仕事をすることができず、本人も「自分的にはもっともっとやれた感じがします。(きょうの課題は)クロスなんですけど、もっと質を上げていきたいと思っています。(アピールポイントは)身体能力のところだったり、左足のクロスでどんどんアシストできるのが自分の持ち味だと思うので、そこを発揮できないと意味ないと思います」と厳しい評価を下していた。

 ガーナ人の父とフィリピン人の母を持つ左SBは、CBとしてもハイレベル。ブレイクスルー目前の逸材だ。この日視察に訪れた桐光学園の鈴木勝大監督も彼が底知れない可能性を秘めていることを認めるが、タビナスの姿勢は非常に謙虚。この日対峙した駒澤大について「大学生は前からガンガン来て走り切るというか運動量が落ちても頑張れる。身体張るところ張って、戻るところ戻ってというそういう走る部分は見習わないといけない」と語り、学んだことを実行する意欲を口にしていた。

 今年は名門校の主将。非常に明るい性格で先輩たちをも笑わせるDFは「攻撃も好きなので(希望は)SBでガンガン、ガンガン行って守備も抜け目ない選手に。意識するというか好きな選手はマルセロとか。あれよりももっと上を行く選手、完成度の高い選手を目指していきたいと思っています」と野心を口にする。将来の目標のひとつは「日本代表でプレーしたい」ということ。「(高校選抜の欧州遠征メンバー入りが)来年あるという考えだったら今年の選手権みたいに負けてしまうと思う。ここでアピールして、もっと自分の名を売っていきたいです」と言い切るDFが、まずはこの高校選抜の欧州遠征メンバー争いで生き残る。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)
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