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[新人戦]強く意識してきたライバル・青森山田を下し、尚志が初の東北新人選手権制覇!

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 2月6日に開幕した東北高校サッカー新人選手権は、8日に福島県相馬市の光陽サッカー場にて決勝戦を実施。地元の福島代表・尚志高が青森代表・青森山田高を1-0で破り、初優勝を飾った。

「実は決勝に進むこと自体が初めて」と仲村浩二監督が言うように、東北地方を代表する強豪として知られる尚志だが、この大会とは縁がなかった。新人選手権はあくまで新チーム始動後の腕試しの場として位置づけられて、勝利を強く意識してこなかったことが大きいのだが、今回は開幕前から「明確に『優勝を狙う』と伝えた」と選手たちの意欲を煽った。主将のDF進藤雅也が「今年は『優勝するんだ!』とみんなが思っている」と語ったように、高いモチベーションで大会に臨んでいた。

 対する青森山田は負傷者も多く、U-18日本代表GK廣末陸らを欠いてベスト布陣とは言いがたい陣容だった。そもそも降雪の影響で「雪中サッカーはやってきましたが……」(MF住永翔)というエクスキューズのある状況だったのだが、それでも初戦で伝統校の秋田商高を1-0と破ると、準決勝ではこちらも伝統校の遠野高に対して3-0と圧勝。青森山田中時代は攻撃的な選手として活躍したDF三国ステビアエブスがセンターバックとして存在感を見せ、新チームの得点源として期待が掛かるMF黒田凱が準決勝で豪快なゴールを決め、さらにFW佐々木快も、昨年から活躍を見せてきたFW鳴海彰人が不在の中で結果を残すなど底上げという意味で大きな成果を残した。

 迎えた決勝では後半10分にコーナーキックからの流れで始まった尚志のカウンター攻撃が結実。MF大堀憲哉が斜めに大きく入れたクロスから抜け出したMF平野正人が飛び出してきた相手GKより先に頭で触って決勝点。「東北の中でも抜けている存在。青森山田さんが同じ東北にいるから僕らのモチベーションも上がるんです」(仲村監督)と強く意識してきたライバル・青森山田を下し、東北新人選手権を制した。

[写真]主将として尚志を優勝へ導いた進藤

(取材・文 川端暁彦)

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