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高校選抜選考合宿紅白戦、全国総体得点王の履正社10番・牧野が先制ゴール

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 前日8日に駒澤大と行われた練習試合から選考合宿最終日(9日)の紅白戦にかけて、日本高校選抜候補は何度も決定機をつくりながらもゴールが生まれていなかった。だが紅白戦2本目の5分、ついに得点シーンが訪れる。現時点で主力組のビブス赤チームに挑んだビブス黄チームは、中央で上手くボールを収めたMF尾ノ上幸生(前橋育英高3年)が縦へ仕掛けて強烈な右足シュート。このこぼれ球をMF牧野寛太(履正社高3年)がスライディングシュートでゴールへねじ込んだ。

 牧野は「昨日は決定的な場面を作ったところもあったけれど、決められなくて悔しかったですね。(早稲田一男)監督にも『点、期待しているぞ』と言ってもらっていたので、取れて良かったです」と頬を緩めた。履正社の10番を背負った牧野は昨夏の全国高校総体で5得点を挙げて大会得点王(他3人)に輝き、8強進出に貢献したが、日本一を目指した選手権は大阪府予選準々決勝(対興國高)で0-0からのPK戦の末に敗退。選手権は2年連続で全国8強入りしていただけに、今年はさらに上への思いが強かったが、全国舞台に立つことができなかった。それでも、個人として得た高校選抜入りのチャンス。今回の選考合宿ではひとつ結果を出して終えることができた。

 3日間の選考合宿は自身にとってプラスになるものだった。「通用する部分はあったと思うんですけれども、レベル高くて取られる場面もあったのでもっと球離れ速くしたほうがいいなとか。それが海外ならばもっと厳しくなると思うんで、もっとプレーを速くしなければいけないと思いましたし、いろいろな部分で成長出来たと思います」と口にする。

 より成長を遂げるために、日本高校選抜の一員として世界と戦いたいという思いがある。「そこ(世界)を目指して、ずっとレギュラーで出られるように頑張りたい」。この日の紅白戦は1本目は主力組の左MFとしてプレーしたが2本目は外れた。だからこそ、選考を突破して日本高校選抜入りを果たせば、絶対的なレギュラーを目指す。

[写真]紅白戦2本目5分、先制ゴールを決めた牧野(右)が吉武と喜ぶ
(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)
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